現代美術の巨匠ゲルハルト・リヒター、60年の軌跡を辿る大規模回顧展がパリで開催
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現代美術界に多大な影響を与え続けるドイツの巨匠、ゲルハルト・リヒター。その60年以上におよぶ創作活動の全貌を紹介する大規模な回顧展が、2025年10月17日からパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで開催される。
本展では、1962年から2025年までに制作された油彩画、彫刻、ドローイング、水彩画など、計275点もの作品が展示される。リヒターの芸術的歩みを年代順にたどりながら、その多様な表現技法と主題の変遷を一望できる、前例のない規模の展覧会となる。
リヒターは常に、伝統的な絵画の概念に挑戦し続けてきた。写真を基にした作品から抽象絵画まで、さまざまな手法を駆使して絵画の可能性を追求。特に注目すべきは、1960年代の写真を基にした作品群、1970年代の「ぼけ」の技法を用いた作品、そして1980年代以降の抽象表現への移行だ。
展示は10のセクションに分かれており、各時代の代表作を通じてリヒターの創作の変遷を辿ることができる。初期の家族の肖像画から、ドイツの歴史を扱った《1977年10月18日》シリーズ、そして晩年の抽象作品まで、リヒターの多岐にわたる表現を一度に体験できる貴重な機会となるだろう。
また、本展ではリヒターの最新作も公開される。2017年以降、彼はドローイングとパブリック・スペースのための作品制作に専念しており、その新たな挑戦の成果も見ることができる。
現代美術の巨匠の軌跡を辿るこの回顧展は、美術愛好家はもちろん、現代社会と芸術の関係に興味を持つ人々にとっても、見逃せない内容となっている。フォンダシオン ルイ・ヴィトンでの開催は2026年3月2日まで。芸術の秋から冬にかけて、パリを訪れる絶好の機会となりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000033811.html