英国で日本人初受賞の田中嵐と東京藝大注目株・髙橋穣が二人展開催、自然現象と重力を可視化する新たな表現


2026年2月14日から3月15日まで、東京・渋谷のBLOCK HOUSEにて、田中嵐と髙橋穣による二人展「Flow≒Mass」が開催される。会期中は木曜から日曜の13時から19時まで開場し、初日の2月14日には18時から20時までオープニングレセプションが予定されている。
田中嵐は、自然現象である「結晶化」を媒介させ、時間と記憶を写真に凍結させたポートレートシリーズで知られるアーティストだ。2024年には英国の公募展「RA Summer Exhibition」において、日本人として初めて「British Institution Fund Award」を受賞した実績を持つ。田中にとって結晶化とは、単なる物質変化ではなく、生命や記憶を立体化し可視化する行為である。心音などの生命の鼓動、遠い国の海の音、雨の一粒といった不可視の情報を結晶が凍結し、その輪郭が時間・記憶・生命の煌めきとなって彫刻へと変容していく。
一方の髙橋穣は、東京藝術大学卒業展示で大きな注目を集めた若手彫刻家である。物体と万有引力の関係性に注目し、重力が生む不可視の質量やエネルギーを可視化させた作品を制作している。髙橋は、重力や時間といった物理的作用から、妖怪や疫病として語られてきた不安や恐れに至るまで、形を持たないまま社会や身体に作用してきた力を探求する。従来の彫刻が地上の重力を前提条件として不可視化してきたのに対し、髙橋は自らが重力を生み出し、あるいは打ち消すかのように振る舞う彫刻を通して、力が作用する過程そのものを扱っている。
今回の展覧会では、それぞれ独自の視座と方法論を持ちながらも、ともに自然環境の中で制作を続ける二人の代表作が展示される。数千万年という地質学的な時間軸を念頭に、空間と視覚の認知を刷新する作品群が一堂に会する貴重な機会となる。ほぼ同等として並置される「循環」と「質量」の僅かなあわいに美術の可能性を見出した作品群を鑑賞できる展覧会だ。企画はisland JAPANが担当している。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000057302.html