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キベラの若者が主役、12名のアーティストによる写真・映像展が東京で開催

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報道発表
プレスリリースより

語られてきた存在から「語る主体」へ

ケニアの首都ナイロビにあるアフリカ最大級の都市型スラム・キベラに暮らす若者たちが自ら撮影した写真・映像作品を、東京で展示する企画が実現する。株式会社リクルートホールディングス傘下のアートセンターBUGが実施するアートワーカー向けプログラム「CRAWL」で選出された企画で、企画者は坂田ミギー。これまで外部の視点で語られてきたスラムのイメージを問い直し、そこに暮らす人々が「語る主体」として立ち上がる展示となる。

制約のなかで生まれる表現の力

本展覧会では、100点を超える作品が展示される。出展する12名のアーティストの多くは自身のカメラやパソコンを持たず、限られた自己資金でレンタルした機材や制限されたデータ通信量のなかで制作を行っている。こうした制約は作品の画質や編集に差異をもたらすが、それは個人の技術や意欲の有無ではなく、利用可能なツールや制作環境の違いに起因するものである。本展は、どのような条件下でも人は表現・創作できることを示しながら、選択肢の不均衡を生み出している社会構造に目を向けるとともに、その中で立ち上がる表現のよろこびを感じさせるものとなる。

自らの視点で地域を再定義する

キベラで暮らす若者たちの多くは「将来の夢はジャーナリスト」と答える。自身の存在を社会から無視され疎外されてきたという実感からである。プロの写真家・映像作家による技術指導を受け、寄付されたカメラを手にした彼女たちや彼らは、自らの暮らし、よろこびや苦しみ、働く姿や生きる希望を記録し始めた。これは単なる記録ではなく、「語る力」を獲得していく過程そのものであり、外部によって一方的に消費されてきた「スラム」というイメージを自らの手で再定義していく行為である。

企画実現までのプロセス

企画者の坂田ミギーは、2013年にキベラを初訪問して以来、現地コミュニティと親交を深めてきた。映像作家の池谷常平とフォトグラファーの政近遼を中心としたプロジェクト「KIBERACTION」を推進し、日本国内で使われなくなったカメラを収集・寄付しながら、2025年4月および2026年1月にワークショップを開催。参加者による企画立案や撮影実習を行った。本展では、ワークショップ参加者に限らず、すでにキベラで活動するクリエイターにも呼びかけを実施。32名からの応募のなかから書類選考および対面形式のオーディションを経て、最終的に12名のアーティストが選出された。

会期中の対話と鑑賞体験

展覧会は2026年4月25日より開催される。会期中には、キベラで暮らす若者に聞いてみたいことを質問し、後日返事が届く「対話」の機会が設けられるなど、被写体と観客のあいだに「語りの往復」が生まれる場が創出される。東京の中心とはかけ離れたケニアのスラムでの視点をホワイトキューブに持ち込むことで、「表現すること」の根源的な力とよろこびを問い直す試みとなっている。企画者によるガイドツアーやトークイベントも複数回開催予定である。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000030084.html