公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

オペラの子ども食堂を全国へ。『ヘンゼルとグレーテル』10公演と教育連携による新しい文化モデル

タグ
記事・ブログ・投稿
参加型イベント
報道発表
プレスリリースより

オペラを通じて心が満たされる場所を実現

二期会BLOCポケットオペラは、東京二期会所属のオペラ歌手による社会貢献グループである。2017年4月の誕生以来、「あなたのポケットにオペラを」をコンセプトに、身近な場所で高品質な演奏を届けてきた。そうした活動の中で、ひとつの夢が掲げられている。それが「オペラの子ども食堂」を日本各地に広げることだ。子ども食堂のように誰もが気軽に立ち寄ることができ、音楽と出会い、人とつながり、心が満たされる場所を実現する。オペラを特別なものではなく、日常の中にある文化とする社会を目指している。

全国10公演を目指した『ヘンゼルとグレーテル』プロジェクト

この夢の実現に向けた具体的な取り組みとして、オリジナル日本語訳詞によるオペラ《ヘンゼルとグレーテル》を全国で10公演実施することを目標に掲げている。本作品は子どもにも理解しやすい日本語訳詞で開発され、小規模編成でも上演可能な構成となっている。学校や地域に適した内容として、オペラの魅力を損なうことなく、どの地域にも届けられる形へと再構成したレパートリーとして、各地で上演を重ねている。

教育機関との連携による新たな成果

2025年度には東京学芸大学アート・アスレチック教育センター(CAAAE)および辻調理師専門学校 東京と連携し、教育の現場とともにオペラ『ヘンゼルとグレーテル』のワークショップと上演を実施した。これらの初の試みを通じて、子どもたちが主体的に参加する音楽体験の創出、教育と芸術の協働による新たな実践モデルの可能性、芸術と教育をつなぐ持続可能な仕組みの可能性、若い世代の教育者・音楽家の育成といった成果が見えてきた。単なる公演ではなく、文化を通じた「関係性の創出」であり、地域・教育・芸術を結びつける「共創」の実践である。

赤ちゃんだった観客が舞台の共演者へ

2009年より代表の冨田が三鷹市助産師会および三鷹市社会福祉協議会とともに、「オペラ・ミニコンサート」を継続実施してきた。この取り組みは2018年より二期会BLOCポケットオペラとして引き継がれ、現在も続いている。2019年にその会場にいたひとりの赤ちゃんが、2025年の東京学芸大学との連携によるオペラ『ヘンゼルとグレーテル』に参加し、舞台に立った。観客として音楽と出会った存在が、時間を経て、同じ舞台をともにつくる共演者となったのである。また2025年12月の公演には、2023年7月の初演時に参加した子どもたちがリピーターとして再び出演したり、観客として来場したりする姿が見られた。さらに初演時に観客として鑑賞していた子どもたちが、2025年には公募合唱団の一員として参加する例もあった。この活動が単なる一過性の体験ではなく、人と文化のあいだに長く続く関係を育んできたことを示しているのだ。

複数のレパートリーを持つ団体として全国へ

現在、二期会BLOCポケットオペラは『ヘンゼルとグレーテル』をはじめとした複数のレパートリーを整備し、活動している。2025年度には新たなレパートリーとして、ラヴェル作曲『子どもと魔法』を上演することができた。創立から9年の間にモーツァルト『魔笛』(ダイジェスト)、フンパーディンク『ヘンゼルとグレーテル』(オリジナル日本語訳詞)、プッチーニ『蝶々夫人』(ダイジェスト)、ラヴェル『子どもと魔法』のオペラ作品のほか、「オペラだぜ、人生は」「ポケットオペラの仮面舞踏会」「ヘンゼルとグレーテルのクリスマス」などのコンサート作品、「みんなでつくろう!オペラ『ヘンゼルとグレーテル』ワークショップ」などを展開している。これにより学校公演、ホール主催事業、地域連携企画など、それぞれのニーズに応じた形での提供が可能になっている。

社会の中に当たり前に存在する仕組みへ

活動開始から10年目を迎える2026年4月、二期会BLOCポケットオペラの取り組みは少しずつ広がりを見せている。しかし目指す未来はその先にある。「オペラの子ども食堂」を社会の中に当たり前に存在する仕組みとして根付かせることが目標だ。そのために、これからも地域・教育・芸術をつなぐ実践を続けていく。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000119625.html