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水俣病70年記念、石牟礼道子の魂の言葉に迫る決定版

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報道発表
プレスリリースより

水俣病公式確認70年の節目に増補版発売

2026年は水俣病が公式に確認されてから70年の節目にあたる。この記念すべき年に、河出書房新社は文藝別冊『石牟礼道子 増補新版』(税込価格1,760円)を4月6日に発売する。

1927年に熊本県天草で生まれ、水俣に移った石牟礼道子(1927〜2018)は、水俣病患者たちの運動を支援し、『苦海浄土』などの著作を通じて水俣病や現代文明が抱える諸問題を問い続けた作家である。

近代の終わりが現実化する中で読むべき作家

本書は2018年の石牟礼道子の逝去時に刊行した『追悼 石牟礼道子 さよなら、不知火海の言霊』を、大幅な増補を行い新たに編集したものである。編集後記では、石牟礼の没後に起きたコロナ禍やウクライナ侵攻、パレスチナでのジェノサイド、気候変動など現在の危機的状況が、石牟礼が水俣に見出した「近代の終わり」と符合することが指摘されている。

「月並みな言い方ですが、石牟礼はいまこそ読まれなければならないはずです」という編集後記の一節が、本書の重要性を物語っている。

多角的な視点から石牟礼像を浮き彫りに

本書には藤原新也、志村ふくみ、赤坂真理、坂口恭平ら文化人によるエッセイが収録されている。また、『苦海浄土』を理解するための日本近代史解説や、いとうせいこう×若松英輔の対談、伊藤比呂美×高橋源一郎×町田康の鼎談など、石牟礼の文学と思想を多面的に解き明かす構成となっている。

さらに新たに加わった増補箇所では、石牟礼が出会った人物たちの評伝や、石牟礼を新たに読むための六冊のブックガイド、水俣病を知るための十二冊のガイドも掲載され、読者の理解を深める工夫が随所に施されている。

大学入試での出題で注目される水俣文学

河出書房新社は長年にわたって水俣関連の書籍を刊行してきた。水俣病患者認定運動の最前線で闘った緒方正人による著書『チッソは私であった』(河出文庫)が、今年の大学入学共通テストで公共・倫理の問題文として使用されたことも、水俣文学への関心の高まりを示している。

本書と併せて、石牟礼道子の数々の著作や、水俣関連の書籍を読むことで、現代の課題に向き合う思想の糧を得ることができるであろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001211.000012754.html