紛争終結へ、元子ども兵500人の帰還支援が始動


38,000人以上の子どもが犠牲となったLRA紛争、終結への決定的なタイミング
認定NPO法人テラ・ルネッサンスは、アフリカで最も長く続く紛争の一つ「LRA(神の抵抗軍)紛争」の終結を目指し、元子ども兵約500人の帰還を実現するためのクラウドファンディングを開始する。募集期間は2026年4月13日から5月31日まで、目標金額は5,000万円である。
ウガンダ共和国、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国の国境付近で活動する武装勢力LRAは、1980年代後末から子どもを拉致し兵士として戦わせるという残虐な行為を繰り返してきた。これまでに38,000人以上の子どもたちが犠牲となっている。
21年の信頼関係が紛争終結への道を切り開く
テラ・ルネッサンスは21年にわたり、元子ども兵の社会復帰支援に取り組んできた。その中で培われた信頼関係が、いま紛争終結に向けた大きな転機を生み出している。2023年には、支援を受けた元子ども兵たち自身の呼びかけにより、141人が一斉に帰還した。
武力によらない紛争終結の実現可能性
現在、LRAに残る戦闘員の多くは、かつて誘拐された元子ども兵である。彼らを一人ひとり平和的に社会へ戻すことは、武装勢力を内部から解体し、武力によらずに紛争を終結させることを意味する。テラ・ルネッサンスは3段階のロードマップで紛争終結を目指す。フェーズ1では2026年度に約500人の動員解除と安全な帰還を実現し、フェーズ2の2027~2028年度に帰還者の職業訓練や心理ケアなどの社会復帰支援を行う。そしてフェーズ3の2028年度にはLRA紛争の終結を実現する計画だ。帰還を望む声が広がっている今こそが、この流れを一気に進める決定的なタイミングとなっている。
500人の帰還に必要な5,000万円の使途
クラウドファンディングの目標金額5,000万円は、国境を越える交渉、移送、安全確保、医療・心理ケアなど、一人ひとりを確実に帰還させるために不可欠な費用である。主な使途としては、各国政府・武装勢力との帰還調整に約500万円、専門スタッフによるアウトリーチ活動に約800万円、救出および安全な移送に約1,300万円、一時滞在・医療・心理ケアに約2,400万円が予定されている。
理事長が語る「市民の手で紛争を終わらせる挑戦」
テラ・ルネッサンス理事長の吉田真衣は「これはただの支援ではなく、市民の手で紛争を終わらせる挑戦です。これまで私たちは被害者を支えてきましたが、今、被害を生み出す構造そのものを止める段階に来ています。5,000万円という金額は大きな挑戦ですが、それは500人の人生、そしてこれから先に生まれるはずだった被害を止めるために必要なものです」とコメントしている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000222.000029166.html