ブックショートアワード第12回大賞は浜矢スバル『物語の生まれる場所』


932作品の応募から選出された大賞作
米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)が主催するブックショートアワード第12回では、クリエイターをサポートするオンラインプラットフォーム「LIFE LOG BOX」を通じて932作品もの応募がありました。その中から、浜矢 スバル氏による短編小説『物語の生まれる場所』が大賞作品に選出されました。
大賞作『物語の生まれる場所』について
舞台は岩手県遠野市の老人ホーム。入居者のハナさんが「神様を持ってきて欲しい」と嘆願し、職員の紬がハナさんの家の祭壇から神様の木像を持ってくると、それは施設内で信仰の対象となります。月夜の夜勤の際、紬は神様の木像とハナさんとの最後の対話を耳にするという物語です。
選評で高く評価された点
本作は、日本古来の民間伝承や妖怪譚が伝わる遠野市という土地を舞台に、不思議で神秘的な出来事を静かに日常の中へ溶け込ませている点が特徴です。選考委員からは、日本ならではの奥ゆかしさと美意識を感じさせることに加え、会話の運び、比喩表現、情景描写の丁寧な構築により、遠野の空気感までも伝わり、一本の映画を観終えたかのような豊かな読後感が残されたと評価されました。さらに、土地に根ざした信仰や記憶を物語の根幹に据えながら、「老い」「祈り」「継承」といった普遍的なテーマを一人の老婆とその周囲を通して繊細に描き出した点が高く評価されています。
受賞者プロフィール
浜矢 スバルは岩手県を中心に多くの文学賞で活躍しており、令和元年にさきがけ文学賞を受賞、令和三年にはカドカワより小説「ヘビ、ハチ、ムカデは秘宝を隠す」を出版しています。令和四年には佐々木喜善賞 小説部門を受賞するなど、地元の文化活動にも貢献しています。
ブックショートアワードとは
2014年に「二次創作」をテーマに短編小説を公募するプロジェクトとして始動したブックショートアワードは、これまで様々な企業や自治体とコラボレーションした公募企画や、短編小説を原作にしたショートフィルムの製作、さらに出版も手がけるなど、短編小説を軸に様々な取り組みを行っています。2024年8月からは対象を脚本・漫画にも拡げ、ショートフィルムの原案公募・創作プロジェクトへと進化しています。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000371.000037516.html