読書とは何か?難波優輝の哲学が問い直す、本の本質と意味


読書の常識を覆す、難波優輝の新刊『本とは何か』
「読書って、そんなにえらいのだろうか。」この素朴な疑問から始まった難波優輝さんの新著『本とは何か』が、2026年6月17日に新潮新書より発売される。『物語化批判の哲学』『なぜ人は締め切りを守れないのか』など話題作を次々と手がけてきた若手哲学者・美学者による、いよいよ本命ともいえる一冊だ。
本書の発想の源は、複数の書店員から投げかけられたシンプルな問い。本を読むことが良いとされる現代社会において、そもそも「本を読むこととは何か」という根本的な問題が見過ごされているのではないか。この着眼点から、難波さんの思索の旅が始まった。
「パフォーマンス」としての読書を再定義する
本書では、難波さんが提唱する「読書とは〈パフォーマンス〉である」という概念を軸に、多岐にわたる本のあり方を検討していく。小説や人文書だけではなく、マンガ、ハウツー本、楽譜、レシピといった様々な出版物をめぐり、「読む」という行為の本質に迫る。
読書の効用について語り手は数多いが、実は読むことそのものが何であるかは語り飛ばされている。本書は、「へたな読書と上手な読書の違い」「物語を読むと他人が分かるようになるのか」「難しい人文書が分からなくてなぜ楽しいのか」といった身近な経験から、「積読と書店めぐりは読むことなのか」といった根底的な問題まで、九つの章を通じて探求する。
伊藤亜紗さんと藤田真央さんから推薦コメント
美学者で東京科学大学教授の伊藤亜紗さんは、「ラディカルかつ天真爛漫な著者の思考にどこまでもついていきたい。まっすぐに本質をとらえ、さらりと意表をつくナナメの読書哲学」と評する。
国際的に活躍するピアニストの藤田真央さんは、楽譜との関係になぞらえ、「楽譜を読み解き、しかしそうして紡ぐ音色がピアニストそれぞれに異なるように、私たちは本を読む時、自分なりの『読書というパフォーマンス』をしているのだと気付かされました」とコメント。本書が「読書に新たな喜びを与えてくれる」と述べている。
本との距離感を問い直す一冊
難波さんは著者コメントで、「私は本が好きです。けれど、『好き』は『全肯定』ではないと思います」と述べ、本が好きだからこそ、「本とは何か」を「ひっつきすぎず、離れすぎずのいい感じの距離感で考える言葉を作りたい」という創作意図を明かす。本書の発想地が書店であることも示唆するように、読者と本の関係のあり方そのものを問い直す試みとなっている。
【書籍データ】発売日:2026年6月17日/著者:難波優輝/定価:1,043円(税込)/出版社:新潮新書/ISBN:978-4-10-611128-0
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002978.000047877.html