渋谷は誰のものか、新刊『渋谷半世紀』が問う50年の軌跡


大資本のハードと市井の人々のソフト、渋谷を作ったもの
渋谷の再開発がほぼ完成した。東急スクランブルスクエア、渋谷ストリーム、渋谷ソラスタといった高層ビルが次々と完成し、街の骨格は20年前とは別物になった。しかし多くの人が感じている問いがある。「なぜ、今の渋谷には行きたいと思わないのか」。ハードは整ったが、ソフトは誰が作るのか。この問いに答えるために、新刊『渋谷半世紀』は1970年代から現在に至るまで、この街が放ってきた独自の熱量を記録している。
東急がレールを敷き、パルコが壁をぶち破り、クラブが夜を作り、ストリートが世界を動かした。渋谷の半世紀は名もなき個人の衝動が都市を更新し続けた記録である。著者の内田朋子と後藤充は共同通信での取材記事を基に、時代のキーパーソンたちの証言を紹介している。糸井重里、野宮真貴、吉見俊哉、Chim↑Pom from Smappa!Groupのエリイ、沖野修也といった文化の最前線を走ってきた彼らの言葉から浮かび上がるのは、大資本のストーリーではなく、路地裏から地下のクラブから、そしてストリートから文化を引っ張ってきた市井の人々の足跡である。
渋谷の50年を5つの章で解剖するトークイベント
新刊発売を記念して、2026年7月3日(金)19時30分から21時まで、NONLECTURE books/artsでトークイベントが開催される。このイベントでは記録する人、物語を設計する人、次の場を作る人という異なる視点から渋谷の未来を考える。内田朋子は渋谷を記録してきた著者として、金森匠は放送作家・ブランドストラテジストとして、持田剛はNONLECTURE books/artsの経営者として登壇する。
イベントは渋谷の50年を5つの章で解剖する。第一章では東急という骨格、インフラと商業の基盤を作った街の設計者の正体に迫る。第二章ではパルコが開けた扉、セゾン文化が証明した大資本もカルチャーになる条件を探る。第三章は渋谷系とクラブの夜、世界中の音楽を掘り起こした地下室が地上を変えた理由を検証する。第四章はストリートが世界を動かした日、コギャルという現象が問いかけた誰がトレンドを作るのかを考察する。第五章では過去を懐かしむのではなく、これから都市のソフトを設計する人へと問いかける。
『渋谷半世紀』の書籍情報と著者プロフィール
『渋谷半世紀 都市×カルチャー×未来』は共同通信社の内田朋子・後藤充による著作で、晶文社から2025年11月6日に発売される。定価は1,980円(10%税込)で、四六判・200頁。ISBN番号は9784794980250である。内田朋子は青山学院大学経営学部卒業後、共同通信社でデジタル戦略本部やニュースセンターを経て、知財やメディア・リテラシーの専門家として活動している。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、京都芸術大学講師などを務め、著書に『すごいぞ!はたらく知財』『発信する人のためのメディア・リテラシー』がある。持田剛は1998年よりタワーレコード渋谷店7Fの「TOWER BOOKS」のマネージメント、2008年より代官山蔦屋書店、2014年よりファッションブランド〈マークジェイコブス〉が手掛けるブックストア「BOOKMARC」のディレクションを務め、2026年3月に渋谷スペイン坂に新たな文化拠点をオープンする。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000123287.html