画像生成AI「ミッドジャーニー」でインスピレーションを得る!
SNSなどで話題の画像生成AI「Midjourney(以下ミッドジャーニー)」。絵が描けない人でもキーワードを打ち込むだけで、プロのイラストレーターが描いたような美しいイラストを生み出せるという今大注目のサービスです。創作がいきづまったとき、何か新しいヒントやとっかかりのようなものがほしいと思ったことはないでしょうか。今回は「ミッドジャーニー」が描いた絵を使って、そこからイマジネーションを膨らませたり、インスピレーションを得ることはできないか、やってみようと思います!
画像生成AI「ミッドジャーニー」って?
「ミッドジャーニー」とは、David Holz氏を中心としたチームに開発された自動画像生成サービスのこと。AI(人工知能)に文章や単語で指示をすると、約1分で美しい画像が出力されるという夢のような技術です。指示次第で、表現方法や絵の方向性、スタイルなどを自分の好みに調整することも可能。2022年10月現在、チャットアプリ「Discord(ディスコード)」内でβ版(お試し版)が使用可能となっています。
実際に使ってみた
文章で説明していても面白さが伝わらないので、実際に私も「ミッドジャーニー」でいろいろな画像を生成してみました! ちょうどこの記事を書いているときが15時、おやつどきだったので、てはじめに「アイスクリームの塔がある、かわいいお菓子のお城」をAIに描いてもらいました。
「かわいい」というよりも、ちょっとコワい……? 左上の絵にある、溶けているなにかが重なっているのは「アイスクリームの塔」でしょうか……? 私が想像していたものとはずいぶん方向性が変わってしまいましたが、こういった自分にはない発想の絵が見られるのは「ミッドジャーニー」の面白さかもしれません。
次はもう少し、自分がもっているイメージを具体化することに重点を置いて作成してみます。例えば私が、とある賞に応募するためにSF小説を書いているとします。その小説の舞台は、あらゆる惑星を巡業しながら公演を続ける「宇宙のサーカス」。それをAIに描いてもらってみました。さっきよりも具体的になるように、「宇宙のサーカス」だけでなく「宇宙船」、「惑星」「星空」といった関連ワード、さらに「サイバーパンク」「リアリスティック」などジャンルやテイストの情報を追加します。すると……。
めちゃくちゃかっこいい世界観の絵ができあがりました! すごい! 1分ほどで描かれた絵とは思えないですよね。
左下の絵が一番サーカスっぽかったので高画質版を作成してみると、さらに細かい部分が追加されました。この引きのカットから、カメラがサーカスに寄っていく……そんな映像が頭に思い浮かぶような絵ですよね。飛び交うスペースシップ、夜景のように見える近未来な街並、サーカステントの向こうに浮かぶ球体は、お隣の惑星でしょうか。想像力がかきたてられます!
キャラクターデザインはちょっと難しい
今度はキャラクターデザインにも挑戦。次は「大好きなゲームに登場する推しに似たキャラクター」を創造したい場合を想定し、描かせてみます。
私が入力したキーワードは「大きな黄色い鳥の前にいる吟遊詩人」「男」「金髪」「歌う」「帽子」「ハンサム」です。そう、きっと分かる人には分かる、超有名RPGシリーズに出てくるあのキャラを想像したワードを入れてみました。すると……。
鳥が大きすぎる。思わず笑ってしまいました……。あまりに鳥がメインになってしまったので、少しワードを調整。「大きい」と「前にいる」はやめて、「黄色い鳥」というワードだけを残してみます。ぽちっと。
今度は人間っぽい鳥になってしまいました!! 鳥の吟遊詩人。楽器弾きながら、ピーチク歌うのでしょうか。これはこれで楽しいキャラクターになりそうです。でも私はイケメンがいいので、「鳥」要素をバッサリ捨てて再チャレンジです。
おお。ようやくハンサムを描いてもらえました! どれも魅力的ですが、とりあえず右上のキミに決めた! ……ということで。
こちらが高画質版になります。シャープな輪郭、色っぽい黒い瞳。彼は何を見て微笑んでいるのでしょう……? こうしてお気に入りの要素を入れて作成したキャラクターから、物語を考えるのも面白いと思いませんか?
ほかにも「世界で一番美味しい料理」とか。
「きらきら輝く宝石みたいな魔法の杖」とか。
料理のほうは未知の食べ物っぽいものもありますが、魔法の杖はディテールを凝らしたさまざまなデザインを提供してくれました。物語に登場させたいアイテムに関するワードを入力して、こうしてAIに提案してもらうことで、ひらめくシチュエーションや展開があるかも……?
こんな使い方はいかが?
まずはこちらの絵をご覧下さい。
実は、これ。誰もが知っている童謡の歌詞を入力して作成した絵なのですが、なんの曲だと思いますか?
答えは……「大きな古時計」です!
100年近く動いていた、おじいさんのご自慢の時計。左上のものはなかなか変わったデザインですし、右下のはどこか抽象的に描かれていますね。今回はわかりやすいようにみなさんが知っている童謡の歌詞を入力しましたが、例えばあなたが作成したポエムや歌詞などを入力すれば、どんなイラストを生成されるでしょうか。わくわくしますね! 作ったイラストをSNSで公開するときのイメージ画像にしたり、お手製ジャケットを作ってみたり……いろいろ使い道もありそうです。
今度は趣向を変えて、台詞を入れてみるとどうなるでしょうか。ちなみに入れた台詞は「ここは俺にまかせて、先に行け!」。ピンチに陥った主人公たちの前に、颯爽と現れるヒーローが言い放つ、あるあるな台詞ではありますが……。
台詞だけだとこんな感じ。しかし「戦闘中」「アニメっぽく」などのワードを足すとこうなりました。
光弾が飛び交うなか、ひとり何かに立ち向かうような人の絵にみえますね。左下の絵が気に入ったので、高画質版を作成してみると……。
なんと、ピンチにかけつけてくれたのは可憐な少女だったのです! 手前に見える人物はどことなく馬に乗っているように見えませんか。助けにきてくれた少女の背中を、呆然とみているような雰囲気も感じられます。そんな見方をすれば、2人の視線の先にいるのは骸骨の姿をしたモンスターの群衆に見えてきて……。台詞から絵を作成し、そこからドラマチックな展開を想像してみるのもアリかもしれません。
このように、気になるワードや好きなフレーズ、台詞など自由に入力して、創作のヒントに使ってみてはいかがでしょうか。トライアル版は作成できる枚数に制限がありますが、無料で使用することができます。「やってみたい!」と思った方はぜひ利用してみて下さいね!
あみこ
三度の飯よりゲームが好きな公募情報ライター。ソシャゲのスタミナ消費に追われながら、最近公募に目覚めた娘のチャレンジを応援する日々を送っている。