せきしろの自由律俳句 第60回「バス」結果発表
第60回 課題:バス
せきしろの一句
最優秀賞
バスに乗れなくなる程老いる
(茨城県 海老原順子 67歳)
優秀賞
次のバス停から知らない世界
(大阪府 吉田髑髏 43歳)
やや間があり老婆降りてくる
(長崎県 毎日ハッピ― 45歳)
佳作
高級車を見下す遠足小学生
(三重県 マタキチ 18歳)
どこに立つか迷う
(長野県 ピアノ 18歳)
バスの窓にハチが一匹
(北海道 犬 45歳)
タクシーで来た人もいる
(大阪府 フルカワ 30歳)
英単語を覚える無心
(東京都 しまこう 34歳)
病院跡の停留所で降りる老人
(徳島県 セッドあとむ 49歳)
イチかバチかで降りるバス停
(東京都 トントン 48歳)
長い列から自分だけ乗った
(宮城県 ピザを切るハサミ 18歳)
終点まで1人
(三重県 リンネ 22歳)
人と服のにおいがする
(大阪府 反時計 22歳)
高校生の流行を知る
(長崎県 あさり 24歳)
わざわざ曇らせた窓に大小のバカ
(神奈川県 犬町 27歳)
回送の行く先は知らない
(北海道 エリンギ 34歳)
東京までの長い沈黙
(和歌山県 田中克則 42歳)
海が見えて起こされる
(和歌山県 中村まふゆ 48歳)
運転手の顔色をうかがう
(大阪府 石川かるた 48歳)
大きなアリをみつめていたらバスが来た夏
(埼玉県 さっちも 49歳)
力自慢が引っ張るロープが一直線
(東京都 ビールおかわり 50歳)
皆で来る方向を見続けている
(埼玉県 tare3 58歳)
雨に打たれて一月のバス停
(福岡県 大石聡美 43歳)
殺気で満ちる雨の朝の車内
(大阪府 石川聡 40歳)
遠慮がちに発車する
(奈良県 ニート 57歳)
1970年北海道生まれ。俳人、コラムニスト。芥川賞作家でお笑いタレントの又吉直樹との共著『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』『蕎麦湯が来ない』のほか、『たとえる技術』などの著書がある。
イラスト:飯田研人/撮影:賀地マコト
自由律俳句は、定型(五七五)ではない俳句です。定型ではありませんが、どこかリズム(律)のある句を募集します。句読点は使わず、俳句らしい味わいを意識して、心にしみるような情景、共感できるような情景を切り取ってください。俳句のもとは俳諧ですから、滑稽味があってかまいません。しかし、笑いだけではなく、しみじみ、ペーソス、人間くさいといった句を期待しています。
- 応募規定
- 定型(五七五)でない自由律の俳句。
面白コピーの募集ではなく、定型ではない無季俳句。
- 応募上のご注意
- ・ペンネームを使わない方は、応募フォームのペンネームの欄に本名をお書きください。
・応募フォームの「年齢」の欄は必ずお書きください。
・応募点数に制限はありませんが、1応募につき1作品とします。
- 応募規定
- 作品は未発表作品とし、採用作品の著作権は公募ガイド社に帰属。
応募者に弊社から公募に関する情報をお知らせする場合があります。
- 賞
- 最優秀賞1点=5000円(商品券)
優秀賞2点=2000円(商品券)
佳作10点=記念品
- 公募ポイント
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応募者全員=5pt追加
【最優秀賞】 さらに50pt追加
【優秀賞】 さらに30pt追加
【佳作】 さらに10pt追加
※応募者全員ポイントの付与は各回ひとり1回までです。
※ポイント付与は結果発表の時期に行われます。
- 募集中のお題
- 第62回「朝」
応募期間 ~3月20日
第63回「洗う」
応募期間 3月25日~4月20日
- 発表
- 第62回 2022年5月15日 WEB上
第63回 2022年6月15日 WEB上