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【新刊発売】第二・第三の自分を発見する『ソーシャル・セルフ(社会関係自我)』刊行!

Motoshimon Books
――社会人大学院OG・OBによる3年越しの自分史分析から生まれた、読む人の「自分」に寄り添う1冊

新著刊行です!

横浜発の独立出版社【Motoshimon Books】は、放送大学大学院生OG・OBを中心とする「社会的自分史研究プロジェクト」(2023年設立)による共同研究の成果をまとめた新刊『ソーシャル・セルフ(社会関係自我)』を、2026年2月下旬に刊行します。

新刊『ソーシャル・セルフ 社会関係自我』の表紙

本書は、8名の「自分史」という人生データを、3年にわたって丁寧にたどりながら、自我がどのように他者との関係から形づくられるのかを検討した1冊です。自分史を分析すると、個人の自我の約7割が家族、職場、地域社会などの「社会的な側面」に支えられていることが見えてきました。その結果、私たちの中には、自分で「これが自分だ」と思っている顔とは別に、他者との関わりのなかで立ち上がる「第二の自分」「第三の自分」=ソーシャル・セルフが確かに存在する、という結論にたどり着きます。自分らしさを、自分の内面だけでなく、他者とのつながりから捉え直すための新しい「社会の中の自我」論です。

内容は?

ソーシャル・セルフとは何か?――自我を「他者関係」からとらえ直す試み

自我とは、自分の内側にある意識や本音のことだ、と長く考えられてきました。
しかし、日々の生活のなかで私たちが「自分らしい」と感じる振る舞いは、家族や友人、同僚、地域との関係性に深く影響されています。親の前での自分と、職場での自分、長年の友人に向き合う自分は、どこか似ていながらも少しずつ違う。その微妙な違いを、単なる「使い分け」ではなく、社会との関係から生まれる「第二・第三の自分」として積極的に捉えようとするのが、本書の目指す「ソーシャルセルフ(社会関係自我)」の視点です。伝統的自我観を覆す研究成果です。

現代人の「多層的な自分」を読み解く社会的自我モデル

本書は、G.H.ミードの社会的自我論を現代的に再解釈し、「客我」「主我」「他我」の三層構造から自我形成を考える試みです。本書では、アメリカの哲学者G.H.ミードが提唱した「客我(Me)」と「主我(I)」という古典的な枠組みを手がかりにしながら、さらにそれを乗り越える「第三の自我=他我」という概念を提示します。自分を見つめる「わたし」と、他者から見られる「わたし」に加え、対話や共感を通じて他者の内面や社会全体のまなざしを取り込みうる「他我」という層があるのではないか――その問いを、8人分の自分史という具体的な人生データから丹念に検証していきます。

社会人大学院OG・OBによる「自分史」研究プロジェクト

「社会的自分史研究プロジェクト」は、放送大学大学院の修了生と関係者によって2023年に立ち上げられた研究グループです。

メンバーは、地方自治体職員、IT企業管理職、大学教員、宗教者、国際協力NGO出身者、技術者など、多様な職業経験と人生の背景を持つ社会人大学院生OG・OBたちです。年齢も、40代から70代まで幅広く、戦後復興期から高度経済成長、そして現代のグローバル化まで、それぞれの人生が異なる歴史的な文脈を背負っています。


社会的自分史研究プロジェクトとは?

彼らは毎月の研究会で、自分自身の人生を年表形式で記述し、節目ごとにどのような出来事があり、誰との関係が自我に影響したのかを言葉にしていきました。就職や転職、結婚や子育て、病気や災害、地域活動や社会運動――そうした具体的なエピソードを、社会の中の「自分史」という形で共有し合いながら、互いにコメントを付し、読み替え、問い直していく作業を重ねています。

このプロセスで特徴的なのは、単に人生の思い出を内向的に語るのではなく、「なぜその時、私はその選択をしたのか」「その場にはどのような他者の期待や視線があったのか」といった社会的な問いを繰り返し投げかける点です。自分史は、個人の主観的な物語であると同時に、その背後には家族・学校・職場・コミュニティといった社会構造が静かに流れています。本書は、その両面を同時に見ようとする試みでもあります。

研究プロセス――年表、自分史、そしてミード理論再検討へ

研究は以下の3ステップで進められました:
1. 年表にそった自分史の作成と共有分析
2. ミード『精神・自我・社会』を用いた「客我・主我・他我」理論の検討
3. 三者関係モデルによる社会関係自我の形成過程の体系化


年表の作成から自分史作成へ

研究の進め方も、読者にとってわかりやすく整理されています。まず、各メンバーが自らの人生を年表に起こし、印象に残るできごとと、そのときの感情や考えを簡潔に記述します。次に、その年表をもとに自分史の文章を執筆し、「子ども時代」「働き始めたころ」「人生の転機」など、いくつかのテーマごとに自分の歩みを振り返ります。

そのうえで、研究会ではG.H.ミードの『精神・自我・社会』などを共同で読み込み、「客我」「主我」という概念が自分たちの経験のどこに現れているのかを話し合いました。自分史の具体的な場面に理論のことばを当てはめたり、逆に理論が拾いきれていない感覚を言語化しようとしたりしながら、「第三の自我=他我」という概念がすこしずつ輪郭を帯びていきます。

結果として見えてきたのは、自我形成が単線的な成長のプロセスではなく、家族関係から始まり、友人、職場、地域社会、さらには歴史的出来事や社会運動といった広いレベルとの関わりを通じて、何度も作り変えられていく「多時間的・多層的なプロセス」であるということでした。ミードの理論を手がかりにしつつも、そこに現代日本の生活実感を重ねることで、自我の社会的構造がより立体的に描き出されています。

各章で立ち上がる「第二・第三の自分」――自分らしさは他者からやってくる

本書の第二部では、8名のメンバーの自分史が、それぞれ一章をかたちづくっています。章タイトルには「スポーツと転換の人生」「地方から世界へ」「放送大学一期生の専業主婦が辿った大学教授への道」「横浜の水道から始まった技術者人生」など、具体的な人生のテーマが並びます。

たとえば、母子家庭に育ち、戦後から高度経済成長期を生き抜いた森田俊一郎氏の自分史では、「母を支えたい」という思いと、「社会の一員として役に立ちたい」という意識が、さまざまな職業経験と重なり合いながら一つの人生を形づくっていきます。そこには、本人がはっきりと自覚している「自分」と、他者から期待され、役割として引き受けざるをえなかった「自分」、さらに、時代の変化に押し出されるようにして生まれてきた「自分」が折り重なっています。

別の章では、地方紙編集者から国際協力の世界へと転じた高木美智代氏が、ミャンマーやパキスタン、タイなど海外の現場で、人びとの暮らしのなかに入り込みながら働いてきた経験を語ります。その中で、「支援する側」と「支援される側」という単純な枠組みが崩れ、相手の痛みや喜びに触れることで、これまで知らなかった「第三の自分」が立ち現れてくる様子が描かれます。

こうした具体的な人生のエピソードを通じて、読者は「自分のなかにも、まだ名前をつけていない第二・第三の自分がいるのではないか」と穏やかに問われることになります。学術的な議論と人生の物語が、互いに照らし合う構成になっている点も本書の大きな特徴です。

三層構造モデルとしての「社会関係自我」

第三部では、こうした個々の自分史分析を土台に、「客我・主我・他我」の三つの次元からなる「社会関係自我」モデルがまとめられます。ここでは、自我がどれか一つの源から生まれるのではなく、複数の社会的作用源から重層的に形成されることが示されています。

家族や親しい他者からの呼びかけが、一者関係としての自我の土台を作り、友人や同僚との二者関係が自己理解を広げ、さらに社会や歴史のまなざしが三者関係として内面に取り込まれていく――このようなプロセスを通じて、自我は固定した存在ではなく、常に変化し続ける「関係の編み目」として理解されます。

このモデルは、これまで外側のネットワークや信頼関係を扱ってきたソーシャル・キャピタル論に対し、「内的ソーシャル・キャピタル」としての他我を位置づけ直す試みともなっています。人と人とのあいだに蓄積される信頼や理解が、どのようにして一人ひとりの内面に根づいていくのか――そのプロセスに光を当てることで、哲学上の「他我問題」にも新しい角度から近づこうとしています。

読者にとっての本書の「使い道」――自分史を書いてみるという実践

本書は、専門的な理論に基づく研究書であると同時に、読者一人ひとりが自分自身の人生を見つめ直すための実用的なヒントにも満ちており、読む人の人生に寄り添う1冊になっています。巻末近くでは、自分史を書いてみる際の簡単なステップや、どのような問いを手がかりに自分の経験を整理していけばよいのかが、具体的に示されています。


ソーシャル・セルフ研究会の様子

「自分とは何か」「なぜ、今の自分になったのか」という問いは、進路選択やキャリアチェンジ、リタイア後の生き方を考える場面など、人生のさまざまな局面で顔を出します。そうしたとき、内面の気持ちだけを見るのではなく、「どのような人たちと出会い、どのような関係を結んできたか」という視点を持つことで、これまでとは違う自分像が立ち上がるかもしれません。

自分史を書こうとしている人、教育・福祉・カウンセリングなど他者の人生と向き合う仕事に携わる人、そして「自分らしさ」という言葉に少し違和感を覚えつつも、その意味を知りたいと願う人に、本書は静かに寄り添います。働く人、学ぶ人、子育てを終えた人--誰もが多重の「自分」を持っています。

本書は、その多層的な自我を「社会関係」という視点から読み解くことで、「自分らしさは他者との関係から見えてくる」ことを示します。

学術的貢献

1. 年表にそった自分史の作成と共有分析 → 新手法の確立
「自分史」という身近な素材を質的データとして扱う独自手法を開発。分析により、個人の自我の約7割が家族・職場などの社会的性格で構成されることを実証し、伝統的内面中心の自我観を覆しました。

2. ミード理論の検討 → 新概念の体系化
ミードの古典理論「客我(Me)・主我(I)」を現代日本人の人生経験に照合し、「第三の自我=他我」を新概念として提唱。他者のまなざしを内面化する層を明確化し、古典理論を拡張しました。

3. 三者関係モデルによる体系化 → 新視座の提示
「客我・主我・他我」の三層モデルを構築し、「内的ソーシャル・キャピタル」=社会関係自我を新視座として位置づけ。社会的つながりが個人の内面に根付くプロセスを解明、社会学・社会心理学に学際的貢献を果たしました。

編集代表コメント

「自分史を分析すると、その7割が社会的な性格を持っていました。自分一人では作れない自分を、他者との関係から見つめ直す旅に出かけてみませんか」

坂井素思(放送大学名誉教授/Motoshimon Books主宰)


書籍情報

・ 書名:ソーシャルセルフ(社会関係自我)
・ 編著:社会的自分史研究プロジェクト
・ 編集・監修:坂井素思(放送大学名誉教授)
・ 発行:Motoshimon Books (モトシモン・ブックス)
・ 判型:A5判/445ページ/厚さ 約22mm
・ 価格:3,300円(税込)
・ ISBN:978-4-9913147-9-7
・ 発売日:2026年2月下旬予定
・ 電子書籍版:Kindle・Kobo 同時発売
・ 流通:取次JRC経由 全国書店・Amazon・楽天ブックスにて予約受付中

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問い合わせ先・企業情報

Motoshimon Books(モトシモンブックス)
部署:編集部
担当:坂井 素思
TEL:050-3570-4826
E-mail:motoshimonbooks@gmail.com
所在地:神奈川県横浜市港南区
URL:https://motoshimonbooks.rossa.cc/
事業内容:独立出版(書籍企画出版・原稿執筆編集・電子出版・オンライン販売)

PR TIMES掲載用画像(4点)
1. 書籍表紙画像
2. 社会的自分史研究プロジェクトについて
3. 自分史年表作成のサンプルページ
4. 研究会のディスカッション風景
5. 全国書店予約受付中(FAX用画像)
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