わたくしさん こんにちわ (^^)
とても難しい問いかけをされておられますね。
つくログで「小説でもどうぞ」の話題ばかりしている私としては、「誰かお答えするだろう」と傍観するのは無責任な気もするので、とても的外れな答えになるかもしれないことはあらかじめお断りしたうえで、私なりの解釈を書いてみたいと思います。
私は力もまだまだなので、私よりもっと的確なお答えをお持ちの方がこのあとコメントされたら、そちらをご参考にしていただけたらと思います。
(すごい逃げ腰…でも、それくらい気をつかう質問なのですよ)
〈結局どういう話だったんだろう……
みんなわかってる感じだからもやもやする
誰か教えてください……〉との投げかけにお答えして。
作品がどういう話かなんて、同じものを読んでおられるなら読まれた通りなので、私は、「ここがすばらしいと思いました」を書きますね。
まず、発想がすごい。
横尾忠則さんの展覧会で、当のご本人と並んで作品の前に立つ。
本物出して来たか! 度肝を抜かれます。
そしてその絵が「Y字路の絵」。
まさに、テーマど真ん中の選択ですね。
次に、そこから絵の中に入って、私は右の賑やかそうな道へ行くのだけれど、行き着く先に待っていたのは、「真っ白な空間」と「画材一式」。
キャンバスでなくて空間ですよ!(これも驚きました)
私はその「真っ白な空間」に向かって「Y字路」を書く。
次の選択が出来あがります。これ、無限に続きそうですね。
左を選ぶと、本当に横尾忠則さんに会えるでしょうか?(笑)
私は、その後に続きそうなオチと解釈しました。
発想が卓越していることに加えて、ところどころの小物や、情景の描き方もすごく丁寧。ショートショートの中で、こんなに丁寧に描写しようとすると、私なら、文字数オーバーでお手上げですが、筆者はどこまでも無駄を省いた文章で、中身の濃い作品に仕上げておられます。
特に、最初の8行。
それが絵だと明かされる前に書かれている情景が、鮮やかすぎます。
目に浮かびます。
絵だとわかった瞬間に、すごく素晴らしい絵だと感じるのです。
全体を通しての表現力は、とても真似が出来ないと思いました。
(たぶんこの8行で、作品世界に引き込まれた方も多いのではないでしょうか?)
絵も、小説も、しっかりと勉強してこなかった私ですが、この作品を最優秀賞に選ばれた高橋先生のすごさを、いまさらながらですがあらためて感じました。だからこそ、いつかきっと、この作品の様に、先生に手放しで褒めていただけるものを書きたいと思った次第です。
*ここまで書いて、これではわたくしさんへの答えになっていない気もしますが、私ごときでは、これくらいなのです。
小説派としての誠意です。笑ってお許しくださいませ。