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古から人気の「あの虫」をテーマとした川柳募集

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川柳・俳句・短歌・詩
公募ニュース

長野県辰野町では、毎年6月に開催される「信州辰野ほたる祭り」にちなみ、ホタルをテーマにした川柳を募集している。辰野町はゲンジホタルの名所として有名。応募できるのは未発表の作品に限りひとり一句。特選は賞金3万円、1等は賞金2万円、2等は賞金1万円、佳作賞には辰野町の特産品が贈られる。応募締切は5月24日まで。

 

昔から馴染み深いホタルが初めて文献に登場したのは奈良時代、日本最古の『日本書紀』と言われている。平安時代になると『古今和歌集』のなかで、紀友則が【夕されば蛍よりけにもゆれども 光見ねばや人のつれなき】とホタルを引き合いに出した句を詠んだり、『枕草子』では清少納言が【夏はよる。月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし】と夏の楽しみをホタルで表現している。また俳句では松尾芭蕉の【草の葉を落つるより飛ぶ蛍かな】や、正岡子規の【露よりもさきにこぼるる蛍かな】のような情景が思い浮かぶ句もたくさん詠まれている。

 

ホタルの鑑賞時期は早い所では5月中旬から。ピークは6月だか場所や種類によっては7月中旬頃まで鑑賞できる。ポピュラーなのはゲンジとヘイケの2種類。名前の由来を調べてみると、平安時代に描かれた紫式部の『源氏物語』に登場する光源氏をあらわしたものや、平家に敗れた源頼政の亡霊がホタルに例えられたなどの諸説あり。ゲンジホタルよりも体が小さいヘイケホタルは源平合戦の末、源氏に滅ぼされた平氏に見立てて名付けられたという説もあるようだ。

 

ゲンジホタルは日本固有の種なので、ホタルといえば「ゲンジホタル」を思い浮かべる人も多いかもしれない。光ることでお互いにコミュニケーションをとっているホタルたち。子孫繁栄のため美しい光を放っている姿は命のキラメキとも言えよう。

 

昨年の応募総数は627句あり特賞には【伸ばす手の 届く銀河に はしゃぐ子ら】が選ばれた。美しい現象に感嘆して一句、感傷的な気分に浸る一句、想像力を掻き立てる一句…。それぞれの感じ方でとっておきの一句を作って応募してみよう。

 

公募情報の詳細はこちら

https://www.koubo.co.jp/contest/senryu/senryu/031704.html

第6回「蛍で一句辰野町」川柳募集(2017年5月24日〆切)