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星の王子様、ゲーテ、大手拓次…共通点は「薔薇」の?

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生涯独身で薔薇にまつわる「詩」を140編以上残した群馬の詩人、大手拓次をたたえる「薔薇をテーマにした詩」を募集しています。

 

1887年(明治20年)文明開化の真っただ中に生まれた拓次はライオン歯磨(現ライオン株式会社)のコピーライターとして働きながら詩を書き続けていました。のちに「薔薇の詩人」と言われますが、フランスの詩人、ボードレールに夢中だったこと、香水が好きだったことなどが薔薇に魅了された理由かもしれません。

 

薔薇は、古くから「愛」と「美」の象徴です。クレオパトラが若々しさと香りを保つため、薔薇の花びらを浮かべたお風呂に入っていたのは有名な話です。また中世のヨーロッパでは薔薇は「聖なる愛と優美さ」を、白い薔薇は聖母マリアの「純潔と神秘」を表していました。

 

文学や詩では、薔薇は女性にたとえられ作者の心を表す対象として語られることがあります。サン=テグジュペリの童話『星の王子さま』では、プライドの高い女王様気質の赤い薔薇がでてきますが、実は作者の奥さんを表しているとも言われています。王子さまは旅の最中、この薔薇を想い出してどんなに大事だったか気がつくのです。ドイツの詩人ゲーテが歌詞をつけたシューべルトの「野ばら」では、少年が綺麗な赤い野薔薇を見付け、嫌がる花を手折ってしまう描写があります。これはゲーテが体験した恋人との別れ話をたとえているという見方もあるようです。

 

拓次も、死後に出版された詩集『藍色の蟇(あいいろのひき)』の中では薔薇を女性にたとえ、自分の心の葛藤や恐れ、揺れる感情を表現しています。

 

共通するのは、暗喩的表現(メタファー)が使われていること。とはいえ、堅苦しく考えず、自由な発想でイメージした薔薇の詩を作ってみてください。入選作品の中で声楽の歌詞としてふさわしいものがあれば曲が付けられ、表彰式が行われる「薔薇忌」で演奏されます。ぜひ応募を!

 

 

公募情報の詳細はこちら:

https://www.koubo.co.jp/contest/literature/poem/027632.html

第2回大手拓次賞(薔薇をテーマにした詩を募集)(2017年2月20日〆切)