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東北は、“被災地”ではなく“未来地”。「岩⼿・宮城・福島 MIRAI文学賞・映像賞」

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岩⼿・宮城・福島 MIRAI文学賞・映像賞実行委員会では、岩手・宮城・福島の東北3県を舞台にした小説と映像作品を募集しています。応募資格は、同地にゆかりのある18歳~34歳の若者たちであること。受賞者には、賞金50万円が贈られます。締切は2023年11月30日。

未来を担う若者が描く東北

東日本大震災から11年となった昨年に創設された本賞。

 

未来を担う若者たちに向け、作品を募っています。テーマは「いわて・みやぎ・ふくしまに足を運びたくなる作品」です。

  

文学賞では3県を舞台にした若者が主人公の小説を、映像賞では3県を舞台にした伝えたい魅力を表現した映像を募集しています。

初めて訪れる人にもチャンスあり!

本賞には同地の出身・在住者のほかに、過去に住んでいた人や旅行などで訪れたことがある人も応募できます。

 

地元の人はもちろんのこと、偶然足を運んだ土地に魅了される人もいますよね。これから3県を訪れて、大ファンになる可能性だってあります。新型コロナウイルスの影響も、徐々に落ち着いてきています。今年のゴールデンウイークや夏休みなどの長期休暇や週末の旅先に、3県を選んでみてはいかがでしょうか。

 

作品の舞台は、3県すべてである必要はなく、1県でも、1市町村でもOKです。

前回作品に学ぶ受賞のヒント

前回の受賞作品と授賞式での審査員のことばを、要約して紹介します。

 

【文学賞】

「ながれる」

岩手県大船渡温泉を訪れた母と息子の物語。舞台となった地域を訪問して書いた小説です。東日本大震災では被害の小さかった岩手県内陸部出身の作者。震災を描くことは難しいと考え、土地の魅力を伝えることにしたそう。

 

「盛岡へ 茨城より」

東日本大震災への作者の心情と、盛岡出身の作家・くどう れいん氏の著書を起点にしたエッセイ。作者は茨城在住。コロナ禍を経て初来訪した盛岡に、思いがけず救われ、同地が「帰る場所」となったといいます。盛岡で出会った人たちへ、手紙を書くような思いでつづられています。

 

 <審査員のことば> 

文学賞では、3県の魅力に加え人の魅力に言及しているものがノミネートされています。受賞作品は、その土地らしい人の気質と風土の空気感の描写がすぐれていました。

 

※前回募集されたのは、ジャンル不問の文学作品でした。今回から、若者が主人公の小説に限られます。

 

【映像賞】

「3分で魅せる『東北3県』」

制作者は、愛知県在住。3県の魅力を、観光地や名所の写真や動画で伝えています。実際に訪れると、東北は暗い“過去”を乗り越え、明るい“未来”へ向かっていると感じた、あなたにも行ってみてほしいと呼びかける内容です。

 

「一瞬だけど一生の思い出。だから、還る」

岩手県出身の制作者。彼が愛する厳しくも美しい3県の自然風景を紹介しています。動画には、英語のナレーションと日英の字幕がつけられています。

 

<審査員のことば> 

映像賞では「行ってみたくなる」というテーマに沿っている点が評価されています。受賞作品は、場所の名前の明示があり、実際に行くことにつながっていました。

 

取材に対応してくださった賞の担当者からは、「読者・視聴者が直感的に『いかに3県に行ってみたくなるか』が受賞のポイントだと思います」とのコメントもありました。

 

応募要項によると、本賞で求められているのは震災の記憶を振り返るだけではなく、地域の魅⼒・希望・未来が感じら れ、読者や視聴者が3県に⾜を運びたくなる作品。同地を「被災地」ではなく「未来地」として捉え、想いを込めてほしいとのこと。

 

これらを丁寧に考え抜き、作品に表現できれば、グッと受賞に近づきそうです。

 

あなたが惹かれてやまない東北3県へ、たくさんの人をいざないましょう! 

ライター
本川かや

公募情報ライター。特に注目しているのは、文芸とアート系。作品や取材先の方の言葉に胸を震わせながら執筆している。藤井風さん、落語家の柳家緑太さんが好き。

出典: https://www.saga-ichigosan.jp/contest2023/

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