第14回W選考委員版「小説でもどうぞ」 柴崎友香さんインタビュー&応募要項


ゲスト選考委員は、芥川賞作家の柴崎友香さんです。
また、季刊公募ガイド夏号(2025/7/9発売)では、柴崎友香さんのインタビューを掲載しますが、ここではこのインタビューの別バージョンをお送りします。応募前にぜひとも熟読ください。作家志望者必読の内容になっています。

高橋源一郎
1951年、広島県生まれ。81年『さようなら、ギャングたち』でデビュー。 小説、翻訳、評論など著書多数。日本のポストモダン文学を代表する作家。
柴崎友香さん
1973年大阪府生まれ。2014年、「春の庭」で芥川賞受賞。ほか、『その街の今は』『寝ても覚めても』『百年と一日』『続きと始まり』『帰れない探偵』など著書多数。

デビューしたきっかけから書き続けるための秘訣まで、
創作者が知りたいあれこれを伺いました。
季刊公募ガイドの巻頭インタビューの別バージョンです!
純文学と探偵小説は、
そう遠くはないと思った
私自身も「私に探偵小説? なんで?」という感じで、どうしようかと思ったのですが、考えてみれば、私が現代アメリカ文学を読み始めたきっかけは、柴田元幸さんが翻訳されたポール・オースターの『鍵のかかった部屋』というニューヨーク三部作の一つでした。大学生のときにこの小説を読んで興味を持ち、オースターや他のアメリカの作家の小説を読んでいきました。
実際、書いてみたら、探偵は全然関係ない人の話を根掘り葉掘り聞けるから、これは面白い形式だなと。それでその後、「群像」で連作短編として続きを書くことにしました。
自分自身では探偵という設定は思いつかなかったと思います。依頼をいただいたことで、いいきっかけになりました。
読んでいる間は、小説の中の世界を
生きることができる
つまり、「別の人間として世界を体験してみることができる。それが小説なんだ」と言ったら、学生たちが「そう言ってくれればわかる。早くそれを言ってくださいよ」となったそうです。
ふだんは自分としてしか体験できませんが、それが小説となると語り手や登場人物の身体や思考を通じて、読んでいる間は小説の中の世界を生きることができます。ふだんの生活だったら感じられないことや、自分だったらこういうことはしないと思うことも、小説を読んでいる間は身近なものとして感じられるかもしれません。
骨組みというか、こういうふうにして作っていますというのが先に立ってしまうと、ちょっと引っかかってしまい、小説を読んでいるはずなのに違うことが気になってしまうかもしれないですね。
テイストや雰囲気に
合った文体がある
一人称で語ったほうが合っているか、三人称の語りで書いていったほうがいいかということもあります。その小説の持つテイストや雰囲気は文体によって大きく印象が変わります。

『帰れない探偵』
(講談社・2035円)
主人公は事務所兼自宅の部屋に帰れなくなってしまう。芥川賞作家、柴崎友香による全く新しい探偵小説。
■第14回 [ 卒業 ]
わたくし、「卒業」という言葉が好きなんです。「入学」よりずっと。なんだか晴れがましいような、寂しいような、恥ずかしいような、未来があるような、過去が思いだされるうような。そんな言葉ですよね。(高橋源一郎)
■第14回 [ 卒業 ]
2025/8/9(23:59)
400字詰原稿用紙換算5枚厳守。
Word等の書式を便宜的に20字×20行の設定にし、5枚ジャストかどうかご確認ください。
応募点数3編以内。
WEB応募に限ります。
応募専用ページにアクセスし、Wordまたはテキストデータのファイルを添付。
書式はWordはA4判40字×30行の設定にし、縦書き(テキストデータは横書きでかまいません)。
作品にはノンブル(ページ番号)をふること。
wordで書かれる方は、40字×30行を推奨します。
ご自分で設定してもかまいませんが、こちらからもフォーマットがダウンロードできます。
Wordファイルの中にあらかじめ書かれてある文言はすべて消してご利用ください。
作品冒頭に、タイトルと作者名(ペンネームの場合はペンネームのみ)を明記し、1行空けて本文を記入(タイトルと作者名は字数にカウントしません)。
※第14回より郵送での応募は受け付けがなくなりました。
未発表オリジナル作品とし、入賞作品の著作権は公募ガイド社に帰属。
AIの使用は不可。
入選作品は趣旨を変えない範囲で加筆修正することがあります。
応募者には、弊社から公募やイベントに関する情報をお知らせする場合があります。
第14回・2025/10/9、季刊公募ガイド秋号誌上
最優秀賞1編=Amazonギフト券1万円分
佳作7編=記念品
選外佳作=WEB掲載
上記の応募フォームから応募。
ten@koubo.co.jp
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受講料 5,500円
https://school.koubo.co.jp/news/information/entry-8069/