その想いを形に! 詩を書こう! 2023
言葉が好き、書くことが大好き。そんな方にオススメなのが「詩」のジャンルです。一見難しそうな気がしますが、古来から和歌を送りあってきたように、日本には詩に親しむ文化があります。小さいころには童謡や言葉遊びなど、広い意味での詩を楽しんだ方も多いのではないでしょうか。あなたも、日々わきあがる思いや気づきを詩にしてみませんか?
今回は詩の公募を特集しました。プロの詩人を目指すなら「現代詩手帖」への投稿が王道ですが、それ以外にもさまざまな公募があります。数行から応募可能なものもあります。ぴったりの公募がきっと見つかるはず!
詩に挑戦! 俳句や短歌、エッセイにも挑戦? 第16回 島崎藤村記念文芸祭
文豪・島崎藤村は、若いころは詩を書いて詩集を出していましたが、その後、小説へ転身しました。藤村の生地である岐阜県中津川市では、島崎藤村記念文芸祭を毎年開催しています。当初は短歌と俳句の募集だけでしたが、第3回から現代詩の募集もスタートしました。現在ではさらにエッセイ部門と創作部門も設けられています。詩を書くつもりでアイデアを出しつつ、もしかしたら他の部門に……と柔軟な応募ができそう。
なんと賞金50万円 第34回 伊東静雄賞
長崎県諫早市出身の詩人・伊東静雄の名を冠した詩の公募です。京都大学文学部を卒業後は教壇に立ち、ノーベル化学賞を受賞した下村脩も教えたクレバーな人です。浪漫派の詩人として名高く、あの萩原朔太郎も絶賛しました。公募を主催する諫早市は「あなたの心に残るエピソードや思いを、詩にのせてみませんか」と語ります。長さは原稿用紙2枚以内。肩に力を入れすぎずに書きましょう!
川柳・俳句・短歌・詩
第34回 伊東静雄賞
諫早が生んだ詩人伊東静雄、独自の強烈な詩精神で、日本の詩界に足跡を刻んだ業積を顕彰し、文学の振興と豊かな芸術文化の高揚に資するため、毎年優れた現代詩を示した詩人にこの賞を贈ります。
2023年08月31日(木) 締切
賞金50万円
18歳以下限定。おかあさーん! 第27回 サトウハチロー記念「おかあさんの詩」
「ちいさい秋みつけた」「とんとんともだち」などの歌詞を手がけたサトウハチロー。童謡作詞家としてだけでなく、詩人としても数々の詩集を残しています。そんなサトウハチローの名を冠した公募がこちら。「おかあさん」をテーマとした詩を18歳以下から募集します。前回の最優秀賞は小学校2年生による「お母さんと骨折とカルシウム」でした。主催者サイトでぜひ読んでみてください。
川柳・俳句・短歌・詩
第27回サトウハチロー記念「おかあさんの詩」全国コンクール
生涯で2万編以上の作品を生んだサトウハチロー。詩を愛し、詩とともに生きた氏は、多くの人になじみのある「リンゴの唄」や「ちいさい秋みつけた」などの作詞も行なっている。彼の名詩集である「おかあさん」のように時代を超えても変わらない「母」への思いをテーマにした作品を募集。
2023年09月15日(金) 締切
最優秀賞(1編)3万円
字数自由、枚数自由 公募 2023 金澤詩人賞
詩、または詩的エッセイの公募。収録する作品数や字数・行数に制限がないので、のびのびと自分の表現を追求できます。主催者によると年々、驚くほど巧みな作品が集まるようになってきており、苦悩や喜び、問いかけが詰まっているとのこと。今、まさに詩が必要な時代なのかもしれません。賞金は10万円。受賞したら、詩集を出版する資金にできそう。
川柳・俳句・短歌・詩
公募 2023 金澤詩人賞
金澤詩人倶楽部では、1年に1回、応募作品の中から優れた詩人1人を選んで授与しています。
2023年11月30日(木) 締切
賞金10万円、硝子のトロフィー
一行の詩に無限の愛を ありがとうの一行詩コンクール
ここからは、現時点で募集中ではない公募です。毎年開催されていますので、最新の公募情報が出る前から準備しちゃいましょう。 家族へ、友だちへ、子どもへ、身近な人へ、職場の人へ「ありがとう」を伝える一行詩を募集する公募。作品は80字以内が目安です。昨年は9月末が締切でした。短さのなかに思いが伝わるように、言葉を選びぬき、表現を工夫して挑もう!
カニとスイセンに挑め 越前 蟹と水仙の文学コンクール
「越前がに」「越前水仙」などをテーマに募集する、詩と俳句のコンクールがこちら。自分では思いつかないような題材に向き合うと、意外な作品が生まれるかもしれません。前回の詩部門(一般の部)大賞は「ちょんぽの子」。祖母と自分と息子、世代をまたいで変わるもの・変わらないものを、水仙を通じて見事に描いた作品でした。
「養老の滝」は家族の物語だって知っていた? 「家族の絆 愛の詩」全国募集
親孝行な若者が美酒の滝を見つける「養老の滝」伝説をもとに、岐阜県の養老町が主催する全国公募がこちら。「家族の絆」をテーマにした詩を毎年募集しています。原稿用紙2枚以内の作品が対象です。例年6月中に公募情報が出ているようなので要チェックを。入賞作品には賞金が授与されます。
等身大の口語自由詩を 白鳥省吾賞
宮城県栗原市に生まれた詩人・白鳥省吾。千昌夫のヒット曲「星影のワルツ」を作曲した白鳥園枝の父でもあります。アメリカの詩人ホイットマンに傾倒し、民主主義を重んじた民衆詩を生みました。故郷の栗原市では口語自由詩を募集。これまでのテーマは「自然」「人間愛」です。毎年夏ごろに募集要項が出ています。小中学生部門もあり!
詩を思う人々が集うところ 詩人会議新人賞
最後にご紹介するのは、1962年に創立、1963年に詩誌「詩人会議」を創刊して現在に至る団体・詩人会議が主催する本格的な詩の公募。詩を愛し、書き、広める詩運動を主とする詩人会議は、詩が好きな人は誰でも入会可能とのこと。会員だけでなく広く募集する新人賞は、詩部門と評論部門が設けられています。毎年1月10日が締切日。納得のいく作品が書けたら、ぜひ挑戦したい公募です。