絶対入選する! 賞金を稼ぐ!③:達人のプラン作り1/2


1.年間スケジュールを組もう
公募ガイドを見て、応募していくものを順次決めていくのもいいが、念願の賞、大きな賞は計画的に攻めていこう。それが攻略の第一歩。
最優先したい【軸公募】を決める
年間の応募計画を立てるときは、軸(最優先で応募したい公募)を決めることが肝心だが、その数は公募の難易度による。
たとえば、標語や川柳などを中心に応募している人は10件選んでも応募できる。しかし、長編小説、シナリオなどになるとそうはいかない。
初めて挑戦する人なら1編、慣れた人でも数編だろう。
長編を最優先項目とした場合、おそらく寝ても覚めてもこの長編のことで頭がいっぱいになるので、気分転換に何かに応募するとしても短いエッセイ程度になる。長編2編を同時進行で書くようなことは難しい。 ただし、春までに長編が1編書けた場合は、次の長編を書く前に短編を挟んでもいい。短編向きの作品もあるし、結果待ちの状態が多いほうがモチベーションも高まるからだ。
予定はずれるもの、余裕をもって
スケジュールを組むとき、注意する点が2つある。
1つは、あまり欲張って詰め込まないこと。
予定通りにいかないのが予定で、だいたい遅れる。それを見越して計画する。突発的な事情で書けない期間ができても、それを吸収できる予備期間を設けておこう。
それに、ネーミングやシンボルマークなどはその年だけ行われる単年度開催のものがかなりあるので、そうした公募の中に応募したいものがでてきたとき、余裕がないとあきらめざるを得なくなる。流動的に入ってくる単発公募を受け止める余裕を作っておきたい。
もう1つの注意点は、公募は春から秋に開催が集中すること。同じジャンルで同じ締切の公募もある。制作に時間がかかるものの場合はどちらに軸足を置くかを決めて、一兎をも得ずとならないようにしよう。

2.目標実現のプランを考えよう
目標を立てるのは誰でもできる。問題はそれを具体的なプランにして、日々実行していくこと。その方法について考えてみよう。
抽象的な目標を具体的にする
標語や川柳、あるいはイラストやデザインでも、日頃作り慣れている場合は、改めて創作のプランを考える必要はないが、少しハードルが上がると、目標だけ掲げてもなかなか作業にとりかかれない。たとえば、「自分史をまとめたい」という目標を掲げたとしても、お題目だけ唱えて、具体的に何をすればいいかを明確にしておかないと何も進まない。
目標を持つのは大事だが、目標自体は抽象的なものであることが多いので、もっと具体的で小さなタスク(作業)に分けよう。そうすれば何をすればいいかが見えてくる。
目標実現のための3ステップ
1.目標を決める
まずは1つ、公募に関して、「今年実現したい目標」を挙げる。自分の実力の120%ぐらいの目標が、一番やりがいがある。
2.大タスクを挙げる
「○○賞に応募する」では漠然としている。「作品を作るためには何が必要か」を考え、事前にやるべきことを3~5つ挙げる。
3.小タスクに分ける
上記で挙げた3 ~ 5つの大タスクを、さらに細かく分ける。この細かく分けた小タスクはとりかかりやすい。ここから順次始める。
課題を挙げて一つずつクリア
目標というよりは、より夢に近いような大きな目標を実現する方法に、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が高校時代にやったマンダラートがある。
まず、81マスの中心に、目標を書く。次に、この目標を取り囲む8つのマスに、目標実現に必要な大タスクを書く。
さらに、この8つの大タスクを実現させる具体的行動である小タスクをそれぞれ8つ書く。
あとは、64の小タスクを順次実行していくだけだ。
公募版 夢実現のためのマンダラート

※本記事は「公募ガイド2019年2月号」の記事を再掲載したものです。