モニター完全ガイド4: 企業モニター・読者モニター
企業モニター:ヘビーユーザーに継続的に意見募集
企業モニターは商品モニターとほぼ同じだが、単発の募集ではなく、一定期間、アンケートに回答したり、会社や施設の見学会に参加したりする。また、モニター会議がある場合もある。主催企業がお店の場合は、覆面調査をする企業モニターもある。
企業モニターは、主催企業やその製品が大好きなヘビーユーザーの中から、好きであるがゆえに改善したい部分が見えるという人に依頼をする。その点では読者モニターにも似て、企業モニターの出版社版が読者モニターだ。
企業モニターや読者モニターには、アンバサダー(大使)の名称で募集されるものもある。こちらは主にPRを担当する。
モニターと近しい存在:ポイントサイト
市場調査会社のモニターサイトと似ているが、ちょっと違うポイントサイト。
ここでは番外編としてポイントサイトについて解説。
広告料の一部をユーザーに還元
イントサイトは、リワード広告を取りまとめたサイト。リワード広告は、ユーザーが広告をクリックすると、サイトに広告料が入り、その一部がユーザーに還元される仕組み。日常のネットショッピングやゲームをポイントサイト経由でやると、ポイントが貯まっていく。このポイントサイトにはアンケートもある。ただし、アンケートのポイントはアンケートモニターより少ない。
主なポイントサイト
モッピー
運営はセレス。他にはないamazonの案件が登場した。旅行のサイトやお友達紹介のポイントも高い。
Gポイント
運営はジー・プラン。ポイント交換アイテムが120種類以上と豊富。旅行、モバイルなどの案件も豊富。
すぐたま
運営はネットマイル。還元率が高い。ポイント交換サイト「ネットマイル」とIDやポイントが共通。
ECナビ
運営はVOYAGE GROUP 。モニターサイト「リサーチパネル」の姉妹サイト。同時登録するとお得。
Get Money!
運営はインフォニア。ヤフーショッピングの利用でポイント還元率が高くなる。お友達紹介の還元率も高い。
ハピタス
運営はオズビジョン。ポイント還元率が高い。ネットの買い物でポイントを貯めたいのならまずはここから。
ちょびリッチ
運営はちょびリッチ。買い物でのポイント倍増キャンペーンが頻繁にある。アンケートは簡単なものが多い。
げん玉
運営はリアルX。ポイントに年利1%の利息がつく。ポイント還元5倍セールなどお得な案件も多い。
ポイントタウン
運営はGMOメディア。買い物にランク制度が導入されていて、利用すればするほどポイントが貯まる。
ライフメディア
運営はニフティネクサス。アンケートサイトとして誕生。アンケートのほか、買い物でもポイントが貯まる。
読者モニター:意見の募集と、参加者の確保
読者モニターは、紙メディアの購読者を対象とした意見モニター。
その目的は二つある。
一つは読者がどう思っているかという調査で、これを積極的にくみ上げることで紙面(誌面)づくりに生かす。
もう一つの目的は誌面参加をしてくれる人材の確保。読者参加が多い雑誌は誌面に登場してくれる人を迅速に探す必要があり、そのためモニター制度を採用する。
雑誌とフリーペーパーモニターは、その媒体への愛着がないと意見、感想がでない。新聞モニターも購読者が前提だが、愛着より意見が言えるかどうかの比重が高い。
書籍モニターは読書家でないと務まらない。
読者モニター代表の4つ
新聞モニター
年1回、数百人単位で募集。報道に関して意識が高いほうが向く。レポートは月数回。
雑誌モニター
誌面への意見、感想のほか、悩みやアイデアを報告することも。雑誌がもらえる場合も。
フリーペーパーモニター
無料で配布しているフリーペーパーの読者モニターは、新聞と雑誌のハイブリッド型。
書籍モニター
新刊になる前のパイロット版で読み、内容や体裁などの意見、感想を言う。件数は少ない。
利点
紙面(誌面)づくりに参加でき、非公募のモニターに選ばれることも。
欠点
媒体特性を知らないとやりにくい。新聞等を買うのが前提のことも。
意見を聞くコツ
建設的意見
建設的意見とは紙面(誌面)づくりに生かせる意見。なんの薬にもならない感想や、厳しい意見と乱暴な意見を混同したものはNG 。
「たたいてほめる」がきほん
基本は欠点を挙げ、あとでよい点を挙げる。できれば最初に褒めて、次に問題点を示し、最後にその解決策で締めるとまとまる。
ほめるだけ、けなすだけはNG
よいところだけ書くと、全体的によいしょしているだけの印象になる。悪いところだけ書くと、あらさがしだけしたようなあと味に。
「好き」をベースに
厳しい意見でも愛がないと心象が悪い。逆に重箱の隅をつつくような意見でも愛があると許せる。相手も人間、言い方には配慮を。
担当者はここをチェックする
意見が言えそうか
どんな見方、考え方、発想をするか、これからも役に立つ提言をしてくれるかをみる。
愛着はありそうか
愛着、やりがいを持って取り組んでくれるかをみる。好きなことは熱心に続けられる。
誌面参加はしそうか
雑誌の場合はモニターだけでなく、誌面参加企画にも参加してくれる人かどうかみる。
※本記事は「公募ガイド2020年8月号」の記事を再掲載したものです。