衝撃!SNSの写真で位置バレ?IT企業が児童養護施設で実践的セキュリティ教育
デジタル時代を生きる子どもたちにとって、SNSの適切な利用は避けて通れない課題だ。そんな中、ITエンジニア育成企業の株式会社varが、児童養護施設「品川景徳学園」で特別授業を実施し、話題を呼んでいる。
授業では、SNSの特徴や拡散力、写真から個人情報が特定されるリスクなど、具体的な事例を交えながら解説が行われた。特に注目を集めたのは、スマートフォンで撮影した写真に含まれるExif情報から、撮影場所や時間が特定できることを実証した点だ。
varの古里栄識代表は「小中学生にとって、ITという文脈で一番身近なのはスマートフォンです。タブレット普及が進む中、早い段階での啓発が重要だと考えました」と語る。また、世代間のギャップについても言及し、「私たちの小学生時代と今の子どもたちの世界は全く異なります。これらの違いを理解した上での教育が必要だと痛感しました」と述べている。
内閣府の調査によると、スマートフォンでの投稿やメッセージ交換を行う青少年の割合は年齢とともに急増し、高校生では90.4%に達している。一方で、SNSに起因する被害児童数も増加傾向にあり、10年間で約1.3倍に増加しているという。
varのCOO/CTOである小安駿平氏は、「SNSは技術的には複雑なシステムではありませんが、その社会的影響力は計り知れません。エンジニアとしてシステムの仕組みを理解しているからこそ、その危険性と適切な利用方法を次世代に伝えていく必要があると考えています」と語る。
今回の特別授業は、家庭環境などの事情でITに触れる機会の少ない子どもたちにも、デジタル時代を安全に生きるための教育機会を提供したいという思いから実施された。varは今後も、ITエンジニア育成で培ったノウハウを活かし、次世代を担う子どもたちのデジタルリテラシー向上に貢献していく方針だ。
デジタル社会の進展とともに、子どもたちを取り巻くリスクも多様化している。こうした実践的な教育の取り組みが、安全なインターネット利用の一助となることが期待される。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000088215.html