兵庫県明石市の明石市立文化博物館で、現代書道の新たな地平を切り開いた書家・村上翔雲の特別展「村上翔雲展―現代の書道の姿―」が開催されている。2025年1月4日から26日までの期間限定で、約70点の貴重な作品が一堂に会する。

村上翔雲は、古典書道の基礎を大切にしながらも、現代人にとって理解しやすい題材と読みやすい文字・書体を用いた「現代詩書」という新しい表現方法を追求した革新的な書家だ。本展では、翔雲が生涯をかけて追い求めた現代書道の姿を、多彩な作品群を通じて紹介している。

展示の見どころは大きく3つある。まず、同年代の俳人や詩人との協働から生まれた作品群。次に、松尾芭蕉や種田山頭火といった先人たちの生涯と作品を現代的視点で再解釈した書。そして、翔雲が後進の育成や子どもたちの創造性を育むために尽力した活動の軌跡だ。

会場では、「序『原爆詩集』より(峠三吉)」や「夕さくら瀬音たかまりきて冴ゆる(伊丹三樹彦)」など、翔雲の代表作を間近で鑑賞できる。また、関連イベントとして展示解説やギャラリートーク、拓本制作体験なども予定されており、書道ファンはもちろん、芸術に興味のある方にとっても見逃せない内容となっている。

入場料は大人200円、大高生150円。65歳以上の方は半額、中学生以下は無料となっている。JR・山陽電鉄「明石」駅から徒歩5分という好アクセスの会場で、現代書道の新たな魅力に触れる絶好の機会だ。芸術の世界に新風を吹き込んだ村上翔雲の軌跡を、ぜひこの機会に体感してほしい。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001430.000002610.html