書道界の革新者として知られる武田双雲氏が、50歳という人生の節目を迎え、新たな挑戦を始める。2025年7月9日から21日まで、日本橋三越本店で開催される個展「原天回帰～anew～」では、約250点もの新作が展示される。

本展のテーマである「原天回帰」には、双雲氏の書の原点である一つの点から、天へと羽ばたき多くの人々を包み込むようにという願いが込められている。これまでの経験や思い込みを一度手放し、新たな気持ちで書に向き合った作品群は、従来の双雲作品をさらに深化させた内容となっている。

展示される作品は、書道紙に墨で描かれた伝統的な書から、金沢の金箔工芸「箔一」の金箔を使用した掛け軸、1400年以上の歴史を持つ越前和紙に直接手と指で描かれた作品、さらには色彩豊かなアート作品まで多岐にわたる。特に注目すべきは、「天地人」や「日々是好日」といった力強い書、金箔を使用した「点と線」「飛翔」などの作品だ。

会場内には大型ミラーも設置され、来場者自身も自己を見つめ直す機会を提供。また、双雲氏によるライブパフォーマンスやギャラリートークも予定されており、アーティストの創作プロセスや思想に直接触れることができる。

さらに、来場者が自由にメッセージを書ける「楽書きコーナー」も常設。書かれたメッセージは後日、江戸総鎮守「神田明神」にてご祈祷、お焚き上げされるという。

現代アートの世界でも注目を集める武田双雲氏。その50歳の節目を飾る本展は、伝統と革新が融合した新たな書の世界を体感できる貴重な機会となりそうだ。書道ファンはもちろん、アート愛好家にとっても見逃せない展覧会となるだろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002934.000008372.html