中国の伝統文化と美学の象徴である故宮の文様に焦点を当てた新刊『故宮の文様 中国伝統文化と美学の象徴を読み解く』が、2025年1月27日に株式会社翔泳社から発売されることが発表された。本書は、600年の歴史を持つ故宮（紫禁城）に描かれた117種類の伝統的な文様やモチーフを、最新のデジタル技術を駆使して美麗に再現している。

特筆すべきは、各文様にCMYK値付きの配色見本が掲載されていることだ。これにより、デザイナーやアーティストが中国の伝統的な色彩を正確に再現することが可能となる。本書は単なる文様集にとどまらず、各文様の由来や寓意、そして中国文化の根底に流れる美意識までも丁寧に解説している。

収録されている文様は、染織、磁器、絨毯、琺瑯器、建築の5つのジャンルから厳選されたものだ。神話や伝説上の動物、四季折々の植物など、多岐にわたるモチーフを通じて、東洋文明の美学の源流や豊かな物語、匠の技を感じ取ることができる。

本書の原著者である黄清穗氏は、紋藏中国文様データベースの創始者であり、広西芸術学院で教鞭を執る傍ら、多数の文様専門書を出版している。共著者の李健菲氏と編著者の紋藏氏も、中国文様の研究と普及に尽力してきた専門家だ。

『故宮の文様』は、中華系イラスト、デザイン、絵画、ファッション、インテリア、物語創作など、中国関連の創作活動に携わる人々にとって、貴重な資料集となることは間違いない。また、中国文化に興味を持つ一般読者にとっても、視覚的に楽しみながら深い知識を得られる一冊となるだろう。

本書は全国の書店やネット書店で購入可能で、定価は3,520円（税込）。B5判で296ページの大型本となっている。中国文化の精髄を凝縮したこの一冊が、どのような反響を呼ぶか注目が集まっている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000529.000034873.html