古来より人々を魅了し続けてきた「ゴールド（金色）」。その神秘的な輝きは、時に神聖さを、時に俗物性を象徴してきた。この両義性を持つ色彩の魅力に迫る新刊『色の物語 ゴールド』が、2025年1月29日に株式会社翔泳社から発売される。

本書は、フランス人美術史研究家ヘイリー・エドワーズ＝デュジャルダンによる著作で、ツタンカーメンの黄金のマスクからアンディ・ウォーホルの「黄金のマリリン・モンロー」まで、歴史に名を残す金色を用いた美術作品を豊富に紹介している。読者は、これらの作品を通じて、金が体現する善悪の二面性や、アーティストたちが金色を通じて表現しようとした思いに触れることができる。

本書の特徴は、単なる美術作品の解説にとどまらず、金色が持つ文化的、歴史的な意味合いにも深く切り込んでいる点だ。例えば、クリムトの「接吻」に見られる金色の使用が、どのように愛の究極の表現となっているのか、また、ダミアン・ハーストの「The Golden Calf」が現代社会における富の象徴をどのように批判的に描いているのかなど、多角的な視点から金色の役割を探っている。

さらに、本書は「色の物語」シリーズの第5弾として位置づけられており、これまでの「青」「ピンク」「黒」「赤」に続く、色彩をテーマにした深い洞察を提供している。美しいビジュアルと共に、地図や図解、年表などのグラフィックも豊富に盛り込まれており、読者は視覚的にも楽しみながら、金色の持つ奥深い世界観を体感できる。

美術愛好家はもちろん、色彩や文化史に興味を持つ幅広い読者層にとって、新たな発見と洞察に満ちた一冊となっている。定価3,630円（税込）で、全国の書店やネット書店で購入可能だ。金色が織りなす芸術の世界へ、あなたも旅立ってみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000532.000034873.html