文学界に新たな才能が登場した。第11回新潮ミステリー大賞を受賞した二礼樹（にれ・いつき）氏の衝撃のデビュー作『リストランテ・ヴァンピーリ』が、ミステリーファンの間で大きな話題を呼んでいる。

本作は、大戦後の架空の国を舞台に、人肉料理を提供するレストランを中心に繰り広げられる物語だ。マフィアや殺し屋、そしてヴァンパイアまでもが登場する、スリリングかつファンタジックな世界観が読者を魅了している。

選考委員を務めた著名作家たちからも絶賛の声が相次いだ。貴志祐介氏は「完成度という点で一頭地を抜いていた」と評し、道尾秀介氏に至っては「賞創設以来、いままで読んだなかでも最高に面白かった」と太鼓判を押している。

著者の二礼氏は27歳の新鋭。宮城県出身で、ロックバンドのボーカリストや大道芸人としての経験を持つ異色の経歴の持ち主だ。「音より文字のほうが速い」という気づきから小説執筆を始めたという。

執筆にあたっては、ロックンロールの精神を意識したという。「でかい岩が崖を削り砕きながら凄まじい速さでごろごろ転がっていく」ようなイメージで、勢いと迫力のある文章を目指した。また、「退屈な文が3行続いたら皆もう読むのを止めてしまう」という危機感から、徹底的に無駄を排除したという。

『リストランテ・ヴァンピーリ』は、単なるミステリー小説の枠を超えた、新しい文学の誕生を予感させる一冊だ。二礼氏は「いつか決断を下すときの手助けとなるような一冊として、読んでくださる方たちの思い出に残ることができれば嬉しい」と語っている。

文学界に新風を巻き起こす可能性を秘めた本作。ミステリーファンはもちろん、新しい才能の登場に期待する読書愛好家にもぜひ一読をおすすめしたい。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001968.000047877.html