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衝撃の人魚伝説!第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞、新鋭作家が描く不気味な物語が受賞

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報道発表
※綾辻氏、黒川氏:撮影/ホンゴユウジ 辻村氏、米澤氏:撮影/干川 修(プレスリリースより)

ミステリとホラーファンにとって、年に一度の祭典とも言える「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」。今年も白熱した選考の末、第45回の受賞作が決定した。4月15日、ホテルニューオータニ「紀尾井 なだ万」にて行われた選考会で、303作品の中から栄えある大賞に輝いたのは、綿原芹氏の「うたかたの娘」だ。

綿原氏は福井県出身の37歳。会社員として働きながら執筆活動を続けてきた新鋭作家だ。「うたかたの娘」は、北陸の港町を舞台に、人魚伝説と高校時代の思い出を絡めた不思議な物語。並外れた美しさを持つ女子高生が「私、人魚かもしれん」と語り出す展開に、読者は引き込まれていく。この作品は大賞と共に、Web小説サイト「カクヨム」ユーザーによって選ばれる「カクヨム賞」も受賞。二冠達成の快挙となった。

一方、一般モニター審査員の支持を集めた「読者賞」には、雨宮酔氏の「夢に棲みつくもの」が選ばれた。精神科医が「死に至る呪いの夢」の謎に挑む本作は、ホラー要素満載の作品だ。群馬県出身の32歳、雨宮氏も会社員として働きながら創作に励んでいる。

横溝正史ミステリ&ホラー大賞は、2018年に「横溝正史ミステリ大賞」と「日本ホラー小説大賞」を統合して誕生した新人文学賞。ミステリの巨匠・横溝正史氏の名を冠し、エンターテインメント性豊かな作品を発掘している。

受賞作品の贈呈式と祝賀パーティーは2025年11月に予定されており、「山田風太郎賞」「小説 野性時代 新人賞」と合同で開催される。大賞作品は2025年秋にKADOKAWAから単行本として刊行予定だ。

今回の受賞作は、人魚伝説や呪いの夢など、日本の伝統的な怪異要素を現代的に描き直した点が高く評価されたようだ。ミステリとホラーの境界を軽やかに越境する新しい才能の登場に、文学界は大いに沸いている。読書好きの方々は、これらの作品の発売を今から心待ちにしているに違いない。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000016789.000007006.html