麻布台ヒルズで魅せる、松村咲希の記憶の軌跡 - 故郷と宇宙が交錯する個展「Trace」開催


東京の中心地、麻布台ヒルズに新たなアートの風が吹き込む。2025年6月4日から29日まで、Gallery & Restaurant 舞台裏にて、気鋭のアーティスト松村咲希による個展「Trace - 地に触れる」が開催される。The Chain Museumが手がけるこの展覧会は、松村の故郷である長野県野沢温泉村の記憶と、宇宙を想起させる表現が融合した独特の世界観を披露する。
1993年生まれの松村は、京都を拠点に活動する画家だ。スキー場と温泉街の山村で育った経験が、彼女の作品に深く刻まれている。キャンバス上を滑るように描かれた白線は、雪山を駆けるシュプールを彷彿とさせる。一方で、惑星の衛星写真を想起させるデジタル的な描写も特徴的だ。この二つの要素が同一平面上で交錯する様は、鑑賞者を多元的な時空間へと誘う。
本展では、絵画作品に加え、松村が近年取り組む「moon phases」シリーズも展示される。月の表面と雪景色のイメージを重ね合わせた陶芸作品は、見る角度によって月の満ち欠けのように変化する。デジタルとアナログ、宇宙と地球、過去と現在が交錯する松村の作品世界は、まさに現代アートの最前線を体現している。
展覧会に合わせて、ユニークな体験型企画「The Atelier Table with Saki Matsumura」も用意されている。これは、展示スペース内で松村の作品に囲まれながら特別なディナーを楽しめるもので、アートをより身近に感じられる機会となるだろう。
Gallery & Restaurant 舞台裏は、アート鑑賞後に語らいの場を提供する新しいコンセプトの空間だ。展示を楽しんだ後は、シェフ特製の料理とワインを楽しみながら、アートについて語り合うこともできる。
松村咲希の個展「Trace - 地に触れる」は、現代アートの新たな可能性を探る貴重な機会となりそうだ。故郷の記憶と宇宙的なイメージが交錯する独特の世界観は、私たちに新たな視点を提供してくれるはずだ。アート愛好家はもちろん、新しい体験を求める人々にとっても、見逃せない展覧会となるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000229.000038948.html