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大阪・関西万博に13mの巨大壁画が出現!障害のある作家が描く「青い森」の魅力とは

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報道発表
田﨑飛鳥氏の「森の道ー青い森」(プレスリリースより)

大阪・関西万博の会場に、全長約13メートルにも及ぶ巨大な壁面アートが登場し、注目を集めている。この作品は、株式会社ヘラルボニーの契約作家である田﨑飛鳥氏が手掛けた「森の道ー青い森」だ。5月9日から展示が開始され、来場者の目を楽しませている。

「森の道ー青い森」は、直立する樹々の間を吹き抜ける涼やかな風と、静かに息づく生命の景色を描いた作品だ。田﨑氏は色彩について「色は心が聞いている」と語り、その言葉通り、内的なリズムと感情の温度が重なり合う独特の世界観を表現している。

この壁面アートが設置されたのは、2025年大阪・関西万博の会場内で新たに創出された「静けさの森」エリアに隣接する建築物の外壁だ。宮沢賢治の童話『虔十公園林』のエッセンスが重ねられており、都市における緑の再生や多様性と共生の価値を象徴しているという。

田﨑氏は、脳性麻痺と知的障害を持ちながら、幼い頃から絵本や画集に興味を持ち、絵を描き始めた。東日本大震災で被災し、一度は筆を置いたものの、再び創作活動を始め、多くの人々の心を動かす作品を生み出している。

本展示は、『Study:大阪関西国際芸術祭 / EXPO PUBLIC ART』の一環として行われている。この芸術祭では、万博会場内各所に国内外のアーティストによる現代アート作品が展示されており、「森の道ー青い森」はその中の1つだ。

展示は2025年10月13日まで続く予定で、大阪市・夢洲(ゆめしま)会場「5番」屋外壁面で観覧できる。撮影・閲覧は自由だが、入場には別途大阪・関西万博のチケットが必要となる。

ヘラルボニーのCAO(Chief Art Officer)である黒澤浩美氏は、「宮沢賢治の作品は、宇宙規模の世界観を持ち、自然と人間の関係を深く描いている」と述べ、本作品の意義を強調している。

障害のある作家が描く巨大壁画が、万博会場で多くの人々の目に触れることで、アートを通じた新たな価値観の創出や、多様性の理解促進につながることが期待される。大阪・関西万博を訪れる際は、ぜひこの「青い森」の魅力を体感してみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000390.000039365.html