武蔵野美大が贈る、次世代アーティストの祭典!113名の卒業生が魅せる圧巻の作品展


武蔵野美術大学美術館・図書館が約1年間の改修工事を経て、2025年7月3日から8月3日まで「2024年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展」を開催する。この展覧会は、1967年の美術館開館以来続く伝統ある催しで、前年度の学部卒業制作および大学院修了制作において特に優れた作品や研究成果を発表した約100名の学生に贈られる「優秀賞」受賞者の作品を一堂に展示するものだ。
今回の展示では、総勢113名による多彩な表現が楽しめる。絵画、彫刻、デザイン、工芸などの従来の美術作品に加え、パフォーマンスやショー形式の作品の記録映像、実写映画やアニメーション、さらにはプレゼンテーションや研究論文まで、その表現形式は多岐にわたる。
展示会場となる美術館は、建築家・芦原義信の設計による1967年竣工の建物を、2011年に藤本壮介が改修を手がけたユニークな空間だ。吹き抜けの開放的なアトリウムや大小5つの展示室、上映設備を備えた美術館ホールはもちろん、建物の外壁や図書館棟との連結部分であるテラスなど、普段あまり使用されないスペースにまで作品が展開される。
各作品には出品者本人による解説・コメントと担当教員による選評が添えられ、鑑賞のガイドとなっている。例えば、大学院造形研究科美術専攻油絵コースの繆念何の作品《when i tell a story》は、留学生ならではの翻訳についての気づきと問題意識を原点に、『創世記』の翻訳とそれに関する感想や解釈を、ユーモア溢れる作品群として表現している。
また、造形学部視覚伝達デザイン学科の工藤俊祐による《日本語のリズムとタイポグラフィ》は、日本語組版における「リズム」を論理と科学で実証した画期的な研究だ。造形学部彫刻学科の髙野桜蘭の《脈動》《抱擁》は、形をつくることで形とは違うものを空間に仕立てようとする挑戦的な作品として評価されている。
この展覧会は、美術とデザインをめぐる新たな世代の活力に満ちた作品を総覧できる貴重な機会だ。入館料無料で誰でも気軽に訪れることができるので、これからの表現の可能性を感じたい方は、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000083551.html