BAKENEKOの個展「NOWHERE」が東京初上陸!かわいいキャラクターの裏に潜む深い問いかけとは


2025年5月31日から6月15日まで、東京・原宿のtHE GALLERY HARAJUKUにて、注目のアーティストBAKENEKO(バケネコ)による個展「NOWHERE」が開催される。東京では初となるこの個展で、BAKENEKOの色彩豊かなキャラクターたちが、「どこにもない」から「いまここ」への存在の肯定を描き出す。
BAKENEKOは2000年東京生まれの日米にルーツを持つアーティストだ。2020年に東京でアーティスト活動をスタートし、その後アメリカに拠点を移してデジタルアートでの独自のスタイルが注目を集めた。現在はロサンゼルスと東京を拠点に、デジタル作品に加えフィジカルな作品制作にも力を入れている。
一見すると愛らしく、ポップで「よくある」キャラクター像に見えるBAKENEKOの作品だが、その奥には深い意味が隠されている。キュレーターの米原康正氏は、「BAKENEKOは、ただの"キャラクターアーティスト"ではない」と語る。その作品には、キャラクターという存在が抱える構造的な暴力や、消費社会の欲望装置に対する痛烈な問いかけが込められているのだ。
BAKENEKOは自身の作品について、「正直なにも考えず黙々と描いてきた絵だが、振り返るとその中には、自分が過去に経験してきた孤独感、アイデンティティの喪失、そしてどこにも属せない思いを感じた」と述べている。展示作品は、見失われた居場所や見えない未来への不安を表現しながらも、どこか明るく遊び心のある要素を交えているという。
「NOWHERE」というタイトルには、自分という存在の居場所が「どこにもない」ことと、それを探し求めることの虚しさを見つめながらも、「いまここ」に確かに生きているという事実への気づきが込められている。BAKENEKOは「何においても意味なんて後付けでいいと思う」と語り、鑑賞者に新たな視点を提供する。
tHE GALLERY HARAJUKUは、キュレーターの米原康正氏が「ゼロイチの始まりの場所」と呼ぶ、才能あるアーティストの登竜門だ。今回のBAKENEKOの個展は、現代キャラクターアートの「次の段階」を示す重要な展示となりそうだ。
アートファンはもちろん、現代社会や自己のアイデンティティについて考えを深めたい人にとっても、見逃せない展示となりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000151782.html