終戦80年、「軍都豊橋」の知られざる歴史が蘇る！貴重な戦争資料700点以上を展示

2025/06/11

愛知県豊橋市が誇る「軍都」としての歴史が、終戦から80年の節目に蘇る。豊橋市美術博物館は2025年6月14日から8月31日まで、「終戦80年軍都豊橋の面影展」を開催する。この展覧会では、明治18年から終戦頃までの豊橋市と軍隊に関連する約300点の資料が展示される。

豊橋が「軍都」と呼ばれるようになったのは1885年、歩兵第18連隊の兵舎が設置されてからだ。その後、第15師団や陸軍教導学校など、多くの陸海軍部隊や学校が設けられた。現在も市内には多くの戦争遺跡が残されており、当時の面影を今に伝えている。

展覧会の目玉は、市民から寄せられた700点以上の貴重な戦争関連資料だ。軍隊手帳、勲章、寄書き日章旗、千人針など約50点が展示される。これらの品々は、戦争の悲惨さや当時を生き抜いた人々の思いを静かに物語っている。

また、豊橋空襲の被災範囲を現在の地図に重ねた「空襲被災地図」も注目だ。この地図は展覧会場でパネル展示されるほか、ウェブ版「ちずみる豊橋」でも公開される予定で、誰でも自由に閲覧できる。

関連イベントも盛りだくさんだ。「軍都豊橋に残る戦争遺跡」をテーマにした記念講演会や、「豊橋と軍隊」をテーマにした連続講座が開催される。これらのイベントは事前予約制で、参加費は無料または100円となっている。

終戦から80年が経ち、戦争を直接知る世代が少なくなりつつある今、この展覧会は貴重な機会となるだろう。豊橋の知られざる歴史を学び、平和の尊さを再認識する場として、多くの人々の来場が期待される。