芥川賞候補作が決定!20代の新鋭作家と2度目のノミネート作家が激突


文学界の注目が集まる第173回芥川龍之介賞の候補作品が発表された。今回、文藝春秋の文芸雑誌「文學界」6月号から2作品がノミネートされ、文学界に新たな風を吹き込む可能性が高まっている。
候補作の1つ目は、グレゴリー・ケズナジャット氏の「トラジェクトリー」だ。英会話教師となって3年目の主人公ブランドンが、生徒のカワムラさんとアポロ11号の記録を読み続ける物語とされている。ケズナジャット氏は1984年生まれのアメリカ出身で、日本在住の作家。過去に京都文学賞や早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞しており、今回が2度目の芥川賞候補入りとなる。
もう1つの候補作は、日比野コレコ氏の「たえまない光の足し算」。美容外科のポスターに触発された主人公・薗が「異食の道化師」となる様子を描いた作品だ。日比野氏は2003年生まれの若手作家で、2022年に文藝賞を受賞してデビューを果たした新鋭だ。芥川賞候補入りは今回が初めてとなる。
今回の選考では、ベテランと新人の対決という構図も見えてくる。ケズナジャット氏の2度目のノミネートに対し、日比野氏は初挑戦。両者の世代差約20年が、どのように作品に反映されているのか、読者の関心を集めそうだ。
第173回芥川龍之介賞の選考会は7月16日(水)に都内で行われる予定だ。文学界の重鎮たちが、どのような議論を交わし、どちらの作品に軍配を上げるのか。文学ファンにとっては、まさに目が離せない展開となりそうだ。
なお、候補作が掲載された「文學界」2025年6月号は現在発売中。芥川賞の行方を占う上でも、ぜひ一読をお勧めしたい一冊となっている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000710.000043732.html