ロールス・ロイスが、世界でたった1台の特別な車「ファントム・ダンテル」を公開した。この車は、中東のある顧客が父親への贈り物として注文したもので、ロールス・ロイスのプライベート・オフィス・ドバイを通じて製作された。

ファントム・ダンテルの最大の特徴は、クチュールレースからインスピレーションを得たデザインだ。車内のギャラリーには、16万針以上のステッチで構成された繊細な刺繍が施されている。この刺繍には8つの技法が駆使され、花びらやシダ、レースの質感が見事に表現されている。

インテリアは、サンライズとグレース・ホワイトのレザーで仕上げられ、ヘッドレストには「RR」のモノグラムが刺繍されている。リアシートの間には、約7万針の刺繍で花のテーマが表現されており、スピーカーグリルはローズゴールドで仕上げられている。

エクステリアも細部にまでこだわりが感じられる。ボディはビスポークのツートーン仕上げで、下部はクリスタルのアークティック・ホワイト、上部は依頼主専用のクリスタルのパレ・ネマスカ・ドーンで彩られている。さらに、手描きのコーチラインには真珠の「実」を持つ葉の枝のモチーフが施されている。

ロールス・ロイス・モーター・カーズのプライベート・オフィス・ドバイ・デザイナー、ミシェル・ラスビー氏は「この圧倒的な存在感を放つファントム・ダンテルは、世界有数のオートクチュールのアトリエで用いられる、上質な手仕事によるレースへのオマージュです」とコメントしている。

ファントム・ダンテルは、ラグジュアリーカーの頂点に立つロールス・ロイスの技術力と芸術性を存分に示す一台となった。クチュールの世界と自動車製造の融合が生み出した、まさに唯一無二の傑作と言えるだろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000087869.html