戦後80年、ストライプの魔術師・山田正亮の知られざる作品群が東御市に集結!
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長野県東御市の梅野記念絵画館で、戦後日本美術界に大きな足跡を残した抽象画家・山田正亮の特別展「"STRIPE"−水平線 戦後80年 山田正亮と焼け跡の前衛」が開催される。本展は、戦後80年という節目の年に、日本の前衛美術の歴史を振り返りつつ、山田正亮の独自の芸術世界に迫る貴重な機会となる。
山田正亮は、戦後の混沌とした時代を背景に、300点を超えるストライプ絵画を描き続けた孤高の画家だ。その作品は、アメリカのモダンアートを彷彿とさせる現代性と、日本的な繊細さが融合した独特の魅力を放っている。1960年代には高い評価を受け、2016年には東京および京都国立近代美術館での大規模な回顧展も開催されるなど、再評価の機運が高まっている。
本展の見どころは、梅野記念絵画館の初代館長・梅野隆が40年以上かけて蒐集した「梅野コレクション」から選りすぐられた戦後前衛作品と、個人コレクターが所有する山田正亮の作品群だ。特に後者には、これまで公開されたことのない貴重な作品も多数含まれており、山田芸術の新たな一面を発見できる可能性を秘めている。
展示は、山田の芸術的変遷を辿る5つの章で構成される。「空白」から静物、そして抽象へと向かう初期の作品から、ストライプ絵画の確立、さらには「集積された平面」や「円環」へと展開していく過程を、58点もの作品と資料を通じて体感できる。
また、本展に合わせて開催される講演会やワークショップも見逃せない。オープニング講演会では、館長の岡部昌幸氏が「山田正亮 ストライプの触覚―焼け跡の地平線と染織の記憶」と題して講演を行う。さらに、府中市美術館学芸員の神山亮子氏による記念講演会「20年後の山田正亮展 その人と作品について」も予定されている。
戦後日本美術の重要な一角を担った山田正亮の芸術世界を、時代の文脈とともに深く理解できる本展。美術ファンはもちろん、戦後日本の文化に関心のある方にとっても、見逃せない展覧会となりそうだ。
会期は令和7年9月6日から11月3日まで。入館料は一般800円(団体700円)、中学生以下は無料。詳細は東御市梅野記念絵画館・ふれあい館(TEL: 0268-61-6161)まで問い合わせを。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000138832.html