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葛飾北斎の圧巻版本ワールド!島根県立美術館で500冊超の貴重作品を一挙公開

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報道発表
『椿説弓張月 前編』 島根県立美術館蔵 (永田コレクション)(プレスリリースより)

島根県立美術館で、葛飾北斎の作品を一堂に集めた特別展「永田コレクションの全貌公開〈二章〉北斎-「葛飾北斎期」・「戴斗期」編」が2025年9月10日から11月3日まで開催される。北斎研究の第一人者・永田生慈氏のコレクションから、北斎が46歳から60歳頃に手がけた約500冊もの版本が展示される。

本展の最大の見どころは、北斎が挿絵を担当した読本(長編小説)と絵手本を網羅的に展示する点だ。これほど多くの北斎の版本作品を一度に見られる機会は極めて稀少で、北斎ファンにとっては見逃せない展覧会となりそうだ。

また、初摺(初版)と後摺の比較展示も注目ポイントの一つ。例えば『頼豪阿闍梨怪鼠伝』の初摺本では、薄墨を重ねて立体感のある大鼠が描かれているのに対し、後摺本では薄墨が省略され白鼠になっているという違いが見られる。こうした比較を通じて、北斎が当初目指していた表現を知ることができる。

さらに、『北斎漫画』の貴重な板木や、版本を包んでいた当時の袋など、研究者のコレクションならではの希少資料も多数展示される。北斎の創作過程や当時の出版文化に迫ることができる貴重な機会となるだろう。

展覧会に合わせて、記念講演会やスライドトーク、浮世絵摺り実演、ロビーコンサートなど多彩な関連イベントも予定されている。また、美術館内のレストラン「RACINE」では、北斎が好んで食べていたそばを取り入れた特別メニュー「北斎コース」も提供される。

北斎の魅力に浸りながら、江戸時代の出版文化や芸術の世界を体感できる貴重な機会。美術ファンはもちろん、歴史や文化に興味がある方にもおすすめの展覧会となりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000966.000036130.html