コンパクトコンピューティングの世界に新たな革命が起きた。MINISFORUMが開発したAI搭載モデル「N5 Pro」が、IFA 2025にてAIストレージ技術革新賞を受賞したのだ。この快挙は、ネットワーク接続ストレージ（NAS）デバイスに世界初の専用AIチップを搭載するという画期的な取り組みが評価されたものだ。

N5 Proの特筆すべき点は、最大80 TOPSの高性能AI CPUを搭載していることだ。これにより、大規模言語モデル（LLM）やAI生成タスクを端末内でローカル実行できる。つまり、クラウドに頼ることなく、高度なAI処理を行いながらデータセキュリティを確保できるのだ。

さらに、ECCメモリ対応による動作安定性、自社開発の「MinisCloud OS」採用によるユーザーフレンドリーな設計など、細部にまでこだわりが感じられる。専用スライドアウト構造によりPCIe Gen4スロットの拡張性も備えており、必要に応じてワークロードを拡張できる柔軟性も魅力だ。

N5 Proは単なるストレージデバイスではない。AI駆動型処理を統合することで、データの保存・管理・活用方法を根本から変革している。エンタープライズ級の性能と消費者向けの利便性を両立させた本製品は、個人用途から中小企業、専門環境まで幅広いニーズに応える。

例えば、スマートホームハブとしてAI写真・動画分類機能を提供し、4K/8Kメディアライブラリにも対応。中小企業向けには、ファイル共有の保護やバックアップ、異なるシステム間でのサーバー展開をサポート。クリエイティブスタジオでは低遅延の共同作業を可能にし、開発者にとっては低コストなモデル訓練環境として活用できる。さらに、セキュリティ監視センターとしての機能も備えており、その多様性には目を見張るものがある。

MINISFORUMのRoy Jiang会長は、「AI NAS N5 Proはデータそのものに内在する知能を解放します」と語る。AIとNASの融合が、より賢く、より繋がりのある、そしてより生産性の高いデジタル環境を世界中のユーザーにもたらすという。

テクノロジーの進化が加速する中、N5 Proの登場は間違いなく一つの転換点となるだろう。MINISFORUMが切り拓いた新たな地平が、私たちのデジタルライフをどのように変えていくのか。その未来に、大いに期待が高まる。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000123362.html