「工芸的なるもの」をテーマに、GO FOR KOGEI 2025が9月13日開幕 - 現代アートと伝統工芸の融合展
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工芸の新たな可能性を探る展覧会「GO FOR KOGEI 2025」が、9月13日から10月19日までの37日間、富山県富山市と石川県金沢市で開催される。今年のテーマは「工芸的なるもの」。約100年前に民芸運動を提唱した柳宗悦の言葉から着想を得たこのテーマのもと、現代アーティストや工芸作家、職人たちが多彩な作品を発表する。
展示会場は、富山市の岩瀬エリアと金沢市の東山エリアに分かれている。岩瀬エリアでは、北前船の寄港地として栄えた歴史ある街並みを背景に、アリ・バユアジや桑田卓郎、サエボーグなど11組のアーティストが作品を展開。一方、東山エリアでは、茶屋建築が立ち並ぶ風情ある街並みの中で、上出惠悟やコレクティブアクション、相良育弥ら7組のアーティストが作品を披露する。
本展の特徴は、単なる作品展示にとどまらない点だ。例えば、陶芸家・桑田卓郎と蕎麦屋「酒蕎楽 くちいわ」のコラボレーションによる期間限定メニューの提供や、能登の土から作られた七輪でのバーベキューイベントなど、食文化と工芸の融合を体験できる企画も用意されている。また、作家の作品にインスパイアされたトートバッグ制作体験や、専門ガイドによる英語ツアーなど、来場者が工芸をより深く理解し、楽しめるイベントも多数実施される。
GO FOR KOGEIのアーティスティックディレクターを務める秋元雄史氏は、「作家や職人の工芸的態度を起点にして、制作された作品に留まらず、その過程で生まれる他者との関係性、作品を介して開かれるコミュニケーションや暮らしの場面といった社会的状況にも目を向けていきます」と語り、工芸と社会のつながりを重視する姿勢を示している。
チケットは前売り券が一般2,000円、大学生・専門学生1,800円。当日券は一般2,500円、大学生・専門学生2,000円となっている。高校生以下は無料で入場できる。
「GO FOR KOGEI 2025」は、工芸の新たな可能性を探求し、現代社会における工芸の役割を問い直す貴重な機会となりそうだ。伝統と革新が融合する本展は、工芸ファンはもちろん、現代アートに興味がある人にとっても見逃せない展覧会となるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000080771.html