90歳の構造デザインの巨匠、磯野義人氏が「日本構造デザイン賞 松井源吾特別賞」を受賞!膜構造の発展に貢献した功績が評価される
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膜構造の世界的権威として知られる磯野義人氏(90歳)が、「2025年 第20回日本構造デザイン賞 松井源吾特別賞」を受賞した。この栄誉ある賞は、構造デザインの発展に長年にわたり大きく貢献した個人に贈られる特別な賞である。
磯野氏は、1965年から1993年まで太陽工業株式会社に在籍し、膜構造の分野で革新的な成果を上げてきた。特に1970年の大阪万博では、アメリカ館の技術主任を務め、世界的に注目を集めた。膜構造の黎明期から、国内外の一流の技術者たちと協働し、この分野の基盤技術の確立に尽力してきた功績は、現在の膜構造技術の発展に大きく寄与している。
選考委員長の岡村仁氏は、磯野氏の功績について「膜構造を黎明期から支え発展させ、空間構造の啓蒙活動に尽力された氏の業績は、構造デザインの発展に長年貢献し顕著な活動をされた個人を表彰する本会松井源吾賞にまさにふさわしい」と高く評価している。
磯野氏の独自性は、定年退職後も研究活動を継続し、空間構造の調査のために世界26か国・500都市を訪問したことにある。その成果は「『空間構造』資料編」として刊行され、貴重な写真や情報が収集されている。これらの活動は、空間構造の啓蒙に大きく貢献したとされている。
受賞に際し、磯野氏は「この素晴らしい栄誉を90歳になっていただけるのは大変光栄なことです」と喜びを語った。また、フライ・オットー氏やウォルター・バード氏、坪井善勝氏、川口衞氏をはじめとする構造設計の専門家や学術研究者たちへの感謝の言葉も述べている。
磯野氏の代表作には、1965年の「東京スタジアム・アイススケート場」や1970年の「日本万国博覧会(大阪万博)EXPO'70 アメリカ政府館」などがある。これらの作品は、当時の最先端技術を駆使した革新的な構造デザインとして高く評価されている。
日本構造デザイン賞は、構造設計者の優れた業績を社会的に評価する機会を提供することを目的として設立された。磯野氏の受賞は、膜構造および空間構造分野における長年の貢献が認められたものであり、今後の構造デザイン界にさらなる刺激を与えることが期待される。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000115.000048808.html