衝撃の2作品が受賞!第16回山田風太郎賞で大門剛明と遠田潤子が栄冠を手に
- タグ
- 報道発表


文学界に新たな歴史が刻まれた。KADOKAWAが主催する第16回山田風太郎賞の受賞作品が決定し、大門剛明の『神都の証人』と遠田潤子の『ミナミの春』が栄えある賞を手にした。選考委員を代表して桜木紫乃氏は、「圧倒的な面白さと技量」を理由に挙げ、両作品の卓越性を称えた。
大門剛明の『神都の証人』は、冤罪をテーマに据えた壮大なリーガル・ミステリーだ。戦前から令和まで時代を超えて展開される物語は、社会のひずみを鋭く描き出し、読者の心に深い余韻を残す。大門氏は「デビュー作からずっと冤罪にこだわりがあった」と語り、長年温めてきたテーマを昇華させた作品であることを明かした。
一方、遠田潤子の『ミナミの春』は、大阪・ミナミを舞台にした温かみのある群像劇だ。売れない芸人の娘、夫の隠し子疑惑に悩む妻、血のつながりのない父と息子など、様々な家族の形を描き出している。遠田氏は「自分に一番馴染みがあるのは大阪のミナミ」と語り、地元への愛着が作品の魅力を引き出したことを示唆した。
山田風太郎賞は、戦後日本を代表する大衆小説作家・山田風太郎への敬意を込めて創設された。ジャンルを問わず、最も面白いと評価された作品に贈られる権威ある賞だ。今回の受賞作は、ミステリーと人情譚という異なるジャンルながら、どちらも読者の心を掴む力強い作品となっている。
贈賞式および祝賀会は11月下旬に都内で開催される予定だ。文学ファンにとって、今回の受賞作品は必読の書となりそうだ。両作品とも、書店やオンラインストアで購入可能となっている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000017958.000007006.html