Webデザイナー1,007人が回答!生成AI画像「既存作品に似ている」約9割の衝撃


CloudIntが20~50代のWebデザイナー1,007人を対象に実施した「生成AI画像における模倣・オリジナリティ」に関する調査で、約9割が「AIが生成した画像が既存作品に似ていると感じたことがある」と回答した。生成AIの普及により誰もが高品質な画像を作れる時代となった一方で、画風の模倣や著作権の扱い、オマージュとの境界線など、クリエイティブを巡るルールは未整備のままだ。
画像生成AIツールは制作現場に定着
調査によると、Webデザイナーの78.6%が「現在利用している」と回答し、15.1%が「過去に利用したことがある」と答えた。画像生成AIツールは試験的な存在ではなく、日常的な制作手段の一部として定着している様子がうかがえる。利用ツールとしては「ChatGPT」が46.9%で最多となり、「Adobe Firefly」36.0%、「Midjourney」23.2%と続いた。
しかし、AIが生成した画像が既存作品に似ていると感じたことがあるかという質問には、「よくある」37.1%、「ややある」50.9%と、合わせて約9割が既視感を覚えた経験を持つことが明らかになった。日頃から多くの作品を見ているデザイナーだからこそ気づきやすい感覚とも言えるだろう。
「色使い・画風」が類似判断の決め手に
「既存作品に似ている」と感じた理由として最も多かったのは「色使い・画風が似ていた」で36.1%、次いで「構図・アングルが似ていた」29.0%、「キャラクターの特徴が似ていた」21.8%となった。表層的な要素である色使いや画風が上位に挙がったことは、第一印象の段階で「似ている」と判断されやすいことを示している。
8割以上が画風模倣に不安を抱える
AIによる画風模倣に不安を感じるかという質問には、「よく感じる」29.3%、「ときどき感じる」55.3%と、8割以上が不安を抱えている実態が浮き彫りになった。具体的な不安要素としては「著作権侵害になる可能性(盗用)」が53.9%で最多となり、「元作品や学習データが不明なこと(模倣と盗用のリスク)」48.7%、「既存作家と"似ている"と言われるリスク(模倣)」45.4%が続いた。
多くのデザイナーが利便性を享受しながらも、内心では不安を抱えている状況が明らかになった形だ。安心して使うための判断材料や指針が十分に共有されていないことが、こうした心理につながっている可能性がある。
オマージュと模倣の境界線はどこに
「オマージュと模倣の境界線」について尋ねたところ、「AI出力に対して人間が構造・色・意図を再設計していればオマージュ」が37.5%で最多となった。次いで「AIが学習した特定作家の"作風・パターン"をそのまま出力している場合は模倣」32.8%、「特定作品と照合した際に"識別可能な要素"が残るなら模倣」18.4%と続いた。
判断の軸として最も重視されているのは「人間の介入度合い」であることが示された。単にAIを使ったかどうかではなく、その後にどれだけ自分の意図を反映させたかが重要だと考えられているようだ。
デザイナーと一般生活者の認識ギャップ
「非デザイナーとデザイナーでは"模倣認識"に差があると思うか」という質問には、約8割が「大きな差があると思う」27.8%、「やや差があると思う」53.0%と回答した。専門知識や経験の有無が、模倣かどうかの判断に影響しているという認識が広く共有されている。
AIが生成した画像に関する炎上について最も社会的な課題だと感じる点としては、「境界線の曖昧さが混乱を生んでいる」32.7%が最多となり、「AIが学習する仕組みが不透明で誤解されやすい」24.9%、「非デザイナーとデザイナーの判断基準の差がトラブルを生んでいる」18.0%が続いた。
最後に、AIが生成した画像について「もっと明確になってほしい」と感じる点を尋ねたところ、「著作権の扱い」44.9%と「使用された学習データの出所」44.6%がほぼ同率で上位となり、「商用利用の可否」32.7%が続いた。デザイナーは生成結果だけでなく、その背景となる仕組みの説明を重視していることが分かる。
今回の調査は、生成AI画像が「使えるかどうか」ではなく、「どのように説明し、どのような責任を伴って使うのか」が問われる段階に入っていることを示している。明確なルールや基準の提示が、安心して活用するための前提条件になっていると言えるだろう。
※調査概要:2023年12月16日~18日、PRIZMAによるインターネット調査、調査対象は20~50代のWebデザイナー1,007人。調査元はCloudInt(https://cloudint.jp/)。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000080608.html