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仮設住宅を再生した酒蔵が福島県建築文化賞を受賞

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建築・設計・景観デザイン
報道発表
プレスリリースより

復興の象徴となる建築で福島県建築文化賞を受賞

株式会社haccoba(福島県南相馬市、代表取締役:佐藤太亮)が2021年2月に立ち上げた酒蔵「haccoba -Craft Sake Brewery-」が、「第41回 福島県建築文化賞 復興賞」を受賞した。浪江町の建築としては初めての福島県建築文化賞の受賞である。

福島県建築文化賞とは

福島県建築文化賞は福島県内において、地域の周辺環境に調和し、景観上優れている建築物等を表彰し、文化の香り高い魅力あるまちづくりに対する意識の高揚を図ることを目的としている。また、東日本大震災及び原子力災害により失われたふるさとの中で、地域を支える建築文化を継承するため再生・活用した建築物、被災者や避難者の生活にうるおいを与える建築物等を表彰し、県民が将来への希望が描ける復興の一助とすることを目的として実施される。

木造仮設住宅を移築・再利用した新しい酒蔵

審査委員による講評では、東日本大震災時に建設された木造仮設住宅を移築・再利用し、新たな拠点として再生した日本酒の醸造所であることが高く評価された。仮設住宅の外壁材や住棟表示を生かした設えは、避難当時の記憶を継承しつつ、地域に新しい産業と働く場を生み出そうとする強い意思を感じさせるという。既存の陶芸アトリエと直行配置された建築は、工夫された屋根形状により一体感があり、小規模ながら将来の事業展開が期待できる余白を有しているとされた。

先人の熱を受け継ぐ建築への思い

haccobaは「新しくつくる酒蔵だからこそ、先人の熱を大切に受け継ぐ空間にしたい」という思いを掲げている。南相馬市小高区と浪江町は、ともに原発事故の旧避難指示区域である。東日本大震災と原発事故により地域の暮らしや文化が一度途絶えてしまった地域だからこそ、決して脈略のない文化をつくるのではなく、先人の熱を受け取りながら自分たちの表現を重ねていきたいとの考えを持つ。「地縁のない僕たちが、この地域で新築を建てるべきではない」という信念のもと、浪江町の建築家・渡部昌治さん(Fimstudio)との出会いにより、木造応急仮設住宅を再利用した酒蔵のアイディアが生まれた。浪江町から避難した方がかつて暮らしていた仮設住宅の解体した木材を、いま浪江町で暮らしている地域の方々と一緒に再び組み上げることで、かつての仮設住宅から再構築された酒蔵が誕生している。

地域とともに歩む酒蔵を目指して

株式会社haccobaは2021年2月、原発事故の避難で一時人口がゼロになった福島県の小高というまちに醸造所を設立し、2023年7月から隣町の浪江でも醸造所を営んでいる。「酒づくりをもっと自由に」という思いのもと、かつての「どぶろく」文化やレシピを現代的に表現し、ジャンルの垣根を超えた自由な酒づくりを行っている。この地域でかつて暮らしていた方々、いま暮らしている方々、それぞれの思いを受け止めて、地元で長く愛される酒蔵を目指している。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000078.000061904.html