AIの最適化が人を不幸にする?シリコンバレーの警告書が日本上陸


効率最優先の世界が抱える矛盾とは
株式会社新潮社は、シリコンバレーで活躍するデータサイエンティストが警鐘を鳴らす単行本『最適化幻想 効率が人を幸せにしない理由』を2026年3月25日(水)に発売します。本書は、最適化が進んでも人々が忙しくなる一方で格差が拡大し続ける矛盾に迫った作品です。
MITの博士号を持つ著者が疑問を抱いた理由
著者のココ・クルムは、統計学やアルゴリズムを駆使するアメリカ人のデータサイエンティストで、MITで博士号を取得したトップエリートです。しかし、シリコンバレーで働くうちに、効率を最優先させる「最適化」に疑問を抱くようになりました。そこで著者は「最適化」が社会に及ぼす影響を調べるため、アメリカ各地の最適化の現場を訪ねる旅に出ます。同時に、どのような経緯で「最適化」が社会に浸透したのか、歴史的背景をたどっていくのです。
ニュートンから近藤麻理恵へ続く「最適化」の系譜
「最適化」の先駆けとなったのは、近代物理学の始祖であるアイザック・ニュートンだと著者は指摘します。その後、アダム・スミスが『国富論』で市場資本主義を語り、ジョン・スチュアート・ミルが功利主義を唱えました。そしてプロテスタントの「節約」と「禁欲」の精神が結びつくことで、「最適化」の思想がアメリカを覆い尽くすことになったのです。「片づけの魔法」で熱狂的に受け入れられた近藤麻理恵もまた、この系譜の最前線にいる一人だといえます。
アメリカで起きている現在の危機
「最適化」の背後にある「計測できるものなら解決できるはず」というアメリカ的な考え方は、今、限界を迎えています。テキサス州の大停電やフーヴァー・ダムの水不足、カリフォルニア州の森林火災といった目に見える形での危機だけでなく、アメリカの人々の心には無力感が広がり始めているのです。本書は「効率最優先」の世界で、私たちがいかに生きるべきかという切実な問いを投げかけています。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002765.000047877.html