神楽岡久美の作品展示、東京ミッドタウン八重洲で開催—美的価値を問い直すアートフェア


歴史的検証と新たな美的価値を提示するアーティスト神楽岡久美
アーティスト神楽岡久美は、2026年3月15日に東京ミッドタウン八重洲イノベーションフィールドで開催されたアートフェア東京公式トークプログラム「Dialogue: ASK ART, WHY?」の会場ホワイエにて作品展示を行った。神楽岡久美は歴史的・文化的な文脈の中で美を捉え、その変遷を検証するリサーチベースの作品を制作するアーティストである。本展示では、過去の美的価値の蓄積を踏まえながら、新たな「美」のあり方を提示する作品が展開された。
思考の起点となるホワイエ空間での作品配置
本展示はトークプログラム来場者が最初に通過するホワイエ空間に設置され、会場への導入と同時に思考の起点となるよう構成されている。多くの来場者が会場に足を踏み入れる段階から作品に触れることで、それぞれの視点から「美」を問い直す契機が生まれた。来場者は展示を通じて、歴史的検証と新たな「美的価値」への問いを体験することになる。
AIと人間の審美眼を問うトークセッションとの接続
本展示は、神楽岡が登壇した同会場で実施のトークセッション「AIの目と人間の審美眼—AI時代、美的価値を決めるのは誰なのか」とも接続する文脈を持つ。AIと人間それぞれの視点から美的価値を捉える思考を来場者に促すものとなり、社会的価値や規範についての問いを深める機会を提供している。
身体と美の関係性を探究する神楽岡久美のプラクティス
「身体とは世界と対話するためのツールである」というステートメントを軸に、神楽岡久美は制作活動を展開している。文化人類学や哲学など他分野を横断しながら、人類とその身体性の探究を行い、社会と身体との接点に着目して新たな「身体像」を提示してきた。2016年より作品シリーズ『美的身体のメタモルフォーゼ』を開始し、「美を手に入れたい」という人類に普遍的な欲望に焦点を当て、身体と美の関係性を多角的に捉えている。本シリーズはリサーチとプロトタイピングを基盤に構築されており、ウェアラブルな立体作品、ドローイング、映像・写真表現を含む総合的なインスタレーションとして展開されている。
ニューヨーク在外研修を経た実践の拡張
2022年から2023年にかけて、吉野石膏美術振興財団の選定により在外研修アーティストとしてニューヨークに滞在した神楽岡久美は、帰国後、現地でのリサーチおよびアーカイブ資料をもとに展覧会を開催している。近年では、美を含む社会的価値や規範、貨幣、コミュニティ、ルール、教育といった要素を一つの「フィクション」として捉え、その構造や力学を可視化する試みへと実践を拡張させている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000158244.html