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モダニズム住宅の傑作が現代に蘇る、土浦亀城邸が日本建築学会賞を受賞

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報道発表
左:土浦亀城邸 外観、中央:土浦亀城邸 居間、右:ポーラ青山ビルディング 外観/左・右:Photo ©Tomoyuki Kusunose、中央:土浦亀城アーカイブズ(プレスリリースより)

1935年築のモダニズム住宅が2026年日本建築学会賞を受賞

株式会社ピーオーリアルエステートが所有・管理する土浦亀城邸の復原・移築手法と、ポーラ青山ビルディングとのサステナブルな共生関係の構築が、2026年日本建築学会賞(業績)を受賞した。本受賞では、土浦亀城邸の復原・移築のプロセスを通してモダニズム住宅の設計思想と生活文化を現代に再生すると共に、都市開発のなかで住宅文化財を継承する新たな方法を示した点が評価されている。

戦前の木造モダニズム住宅の傑作

土浦亀城邸は、建築家・土浦亀城、土浦信子夫妻が設計し、1935年に竣工した自邸である。白い箱型の外観、吹抜と階段でつながる立体的な空間構成、家具や調度を含めた先進的なデザイン、明るく健康的で機能性を志向した住まいなどモダニズム住宅の重要な価値を備えている。1995年に東京都指定有形文化財、1999年にDOCOMOMO Japan最初の20選に選定された戦前の木造モダニズム住宅の傑作だ。

建築学会が高く評価する三つの視点

学会の講評では、本業績が「モダニズム実験住宅の復原保存」「モダニズムの興隆期の生活文化の再生」「都市開発との幸福な一体化」の三つの視点からそれぞれ評価できると述べられている。90年余の歳月による劣化があった建物を解体移築し、構造体からテキスタイルの色彩までの課題を丹念に解決した復原の努力が最大の賛辞に値するとしている。また建築当初の土浦夫妻が目指した生活の姿を再現することに細やかな配慮がなされ、昭和初期モダニズム生活文化の総合的な展示が実現されたと評価した。さらに個人住宅を法人所有にすることで相続に関する問題が解消され、今後の住宅の保存継承に重要な選択肢をもたらしたと指摘している。

ポーラ青山ビルディングとの共生で都市空間を豊かに

株式会社ピーオーリアルエステートは、土浦亀城邸の所有・管理・運営者として、土浦夫妻の暮らしぶりを伝える生活用品や関連資料の整理保存、適切な維持管理、一般公開を通じてその価値の継承に取り組んできた。今後も適切な維持管理を基盤に、研究、教育普及や地域連携といった更なる活用を通じて、建築遺産の価値を社会へひらき、優れた建築がもたらす都市空間の豊かさを広げていくという。なお土浦亀城邸とポーラ青山ビルディングは、本受賞を含めAACA賞最優秀賞、グッドデザイン賞を受賞している。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000134147.html