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児童読物作家・山中恒さん逝去、94年の人生で子どもたちに笑顔を

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報道発表
児童読物作家・山中恒先生。世界中で翻訳された著作と共に。(ご遺族提供)(プレスリリースより)

「今の子どもたち」に向き合い続けた児童読物作家

株式会社KADOKAWAより多数の著作を刊行された児童読物作家・山中恒(やまなか・ひさし)先生が、令和8年3月13日、94歳で逝去されました。代表作『おれがあいつであいつがおれで』や『あばれはっちゃく』シリーズなど、山中先生の作品は自由な発想とユーモアにあふれ、世代を超えて多くの子どもたちに親しまれてきました。

特に角川つばさ文庫においても数々の作品を刊行し、時代ごとに新しい読者と出会い続けてきました。その創作の根底にあったのは、常に「今の子どもたち」に向き合う姿勢でした。

時代に合わせて物語を更新していく柔軟な姿勢

2016年、町田市民文学館で開催された「山中恒展」に際し、角川つばさ文庫での新装刊について、山中先生は次のように語っています。「40年くらい前に書いた作品が、こうした形で息を吹き返したのはふしぎなことです。KADOKAWAの編集者が読んで『おもしろいから生かそう』と言ってくれたのがきっかけでしたが、いじらないと今の子にはわからないところも多かったので、今の子どもが喜ぶように作り変えました。僕の作品はいわゆる『名作』ではないので、そうやって形を変えることに全く抵抗はありません。いつでも、その時の読者のために書いているので。」

過去の作品にとどまらず、時代に合わせて物語を更新していく——その柔軟で誠実な姿勢こそが、山中作品が長く読み継がれてきた理由のひとつといえるでしょう。

子どもたちが喜ぶことを第一に

「子どもたちが喜ぶことを第一に」という信念のもとに紡がれた物語は、読む人に笑顔と元気を届け続けてきました。1931年北海道生まれの山中先生は、1956年に『赤毛のポチ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞し児童読物作家としてデビュー。『とべたら本こ』『ぼくがぼくであること』など著作は200冊を超える業績を残しました。

また大林宣彦監督映画に原作を提供したものに、『おれがあいつであいつがおれで』(映画名「転校生」)、『なんだかへんて子』(同「さびしんぼう」)、『はるか、ノスタルジィ』(同名)、『とんでろじいちゃん』(同「あの、夏の日 とんでろ じいちゃん」)があります。突然の訃報に接し、編集部一同、深い悲しみに包まれております。ここに生前のご功績に心より感謝申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000019218.000007006.html