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編集者・佐渡島庸平が明かす、フィードバックで人間の可能性を引き出す方法

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報道発表
プレスリリースより

ドラゴン桜の編集者が20年の現場経験から導く「感想型フィードバック」

『ドラゴン桜』『宇宙兄弟』などのメガヒット漫画を手がけた編集者・佐渡島庸平氏が、クロスメディア・パブリッシングから新刊を5月1日に発売する。書籍『想像の上をいくアウトプットを引き出す 編集者のフィードバック』は、20年以上の編集現場から導き出した「フィードバックの技術」を体系化した一冊である。編集者と作家の対話を起点に、上司と部下、親と子といったあらゆる人間関係に応用できるコミュニケーションの本質を解き明かす。感想の「4つの型」や身体感覚に基づく基準づくり、AIの活用法まで、実践的なメソッドも豊富に収録されている。

アドバイスをやめたら作品が変わった――感想の力が相手の主体性を育む

佐渡島氏がキャリアの中で最も悩んだのは「どうすれば自分の言葉が相手に届くのか」という問いだった。新人時代、佐渡島氏は「鋭い指摘こそが優秀な編集者の証」だと信じ、的確なアドバイスを武器に仕事をしていた。ところが経験を重ねるにつれ、あることに気づく。アドバイスをすればするほど、作家は「答え」を求めるようになり、創作の主体性が編集者側に移ってしまうのだ。子育てでも同じ壁にぶつかった。「危ないよ!」と声をかけるほど、子どもはその真逆の行動をとる。

そこで佐渡島氏が辿り着いたのが「アドバイスではなく、感想を伝える」というフィードバックの転換である。「ここが面白かった」「ここで心が動いた」といった素朴な感想が、作家の内面に届き、自発的な気づきを生み、想像を超えるアウトプットにつながる。本書では、この「感想型フィードバック」の哲学と実践法を、豊富な実例とともに解き明かしている。

誰でも実践できる感想の「4つの型」――対話を深める段階的アプローチ

「感想を言いましょう」と言われても、何をどう伝えればいいかわからない。そんな悩みに応えるのが本書で紹介される感想の「4つの型」だ。第一に「要約する」ことで、作品の構造を自分の言葉で整理し、作家に伝え返す。作家の意図と読者の受け取り方のズレを発見する入り口になる。第二に「印象」を伝え、最初の読者としての直感的な反応を言語化する。ヒットは「強烈な印象」から生まれるという視点で、演出のズレを見つけるのだ。

第三に「意図」を読み取り、作家がなぜこの作品を描いたのか、その根源的な動機や細部のこだわりを仮説として問いかける。第四に「マーケット」に位置づけ、作品を社会のどこに届けるかを考え、口コミが広がる「居場所」を一緒に探す。この4つの型は、創作の現場だけでなく、ビジネスの1on1やプロジェクトのフィードバック、教育現場など、あらゆる場面で応用可能である。「要約→印象→意図→マーケット」という順番で対話を進めることで、事実の確認から未来の可能性へと、建設的に議論を深めることができる。

AIの時代だからこそ必要な、人と人が交わることでしか得られない成長

本書は、フィードバックという行為の奥に「人と人が深く交わることでしか得られない成長がある」という佐渡島氏の信念が貫かれている。AIが物語の構造を正確に分析し「世間の中央値」を教えてくれる時代。それでも編集者が必要な理由を、佐渡島氏はこう語る。「AIは作家の意図を正確に『見抜く』ことはできても、その意図に触れて心が『震える』ことはできない」と。

技術はマニュアルやAIから学べるが、表現の根源にある「心の震え」や「深み」は、他者との生々しい関わりの中でしか磨かれない。感想を交わすことは、お互いの価値観を「差し出し」合い、人間としての器を広げていく行為そのものなのである。本書は、フィードバックの技術書であると同時に、「伝わるとは何か」「人を信じるとはどういうことか」という根源的な問いに向き合った、佐渡島庸平氏の集大成ともいえる一冊だ。

書籍情報――2026年5月1日発売

『想像の上をいくアウトプットを引き出す 編集者のフィードバック』の定価は2,090円(本体1,900円+税)で、四六判・312ページ・1色刷となっている。ISBN は9784295411574 であり、発行は株式会社クロスメディア・パブリッシング(クロスメディアグループ株式会社)である。著者は佐渡島庸平で、1979年生まれ、2002年に講談社に入社。モーニング編集部にて『ドラゴン桜』『宇宙兄弟』『空白を満たしなさい』などの編集を担当し、2012年にクリエイターのエージェント会社コルクを創業した。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000946.000080658.html