アナログVSデジタル、対極の2人が語るAI時代の生き方戦略


芥川賞作家と最先端アーティストが共著で指南書を出版
株式会社徳間書店は、2026年5月18日(月)に『堕落論 住めば都のディストピア』を発売する。携帯電話もパソコンも持たず、原稿を手書きで執筆する芥川賞作家・田中慎弥氏と、最先端のテクノロジーを駆使するメディアアーティスト・落合陽一氏による共著作品である。
田中氏は1972年生まれの小説家で、2012年に「共喰い」で芥川龍之介賞を受賞した孤高の作家だ。一方、落合氏は1987年生まれで、筑波大学図書館情報メディア系の教授を務め、デジタルネイチャーの研究を推進するメディアアーティストである。対極に立つこの2人が、カオスな時代を生き抜くための人生指南を展開する。
テクノロジー加速化時代に求められる「堕落」という作法
現在、AIを筆頭にテクノロジーは空前のスケールで拡大している。利便性がもたらされる一方で、効率化社会は人間の「個性」を剥奪するディストピア的な側面もはらんでいる。本書では、人類未踏の世界へ向かうAI時代において、自分を見失わず生きるための方法論を深掘りしている。
2人が共通して提唱するキーワードは「堕落」である。加速するテクノロジーに呑まれるのではなく、文明を追うのではなく、文化に溺れることが大切だと説く。生産性のサイクルから「堕落」し、孤独、無駄、言葉、物語を重んじることこそが、真の価値があると2人は確信している。
「非生産的な時間」にこそ人間の本質が現れる
本書では随所に示唆に富む言葉が散りばめられている。落合氏は「疲れ切って昼寝するのは堕落ではない。疲れていないのに昼寝するのが正しい堕落のあり方」と述べ、非生産的な時間の価値を語る。一方、田中氏は「みんながせかせか働いている昼間に酒を飲む。私だけが止まっている感覚。その時間のズレの中にこそ、自分というものが浮かび上がってくる」と、個性が生まれる瞬間を表現している。
効率化や最適化からいったん降りる。堕落こそが正義であり希望である。それが本書の根底に流れる思想だ。「便利なのに苦しい」「つながっているのに孤独」という現代人特有の心理的病理に直面する読者にとって、健全なる「プチ・ドロップアウト」の作法を学ぶ一冊となる。定価は1,540円(税込)である。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001058.000016935.html