もともと「ネコカップ」は環境にいいもので作ろうということで、バイオマスプラスチック製、かつ素材の半分は竹とホタテの貝殻などの有機物で制作していたんですよ。ですが、環境には配慮していても食品の使用は想定していなかった。そこで、食検に食器として使用しても問題ないか検査に出したんです。検査では、さまざまな薬剤をかけて食器が溶解しないかということを調べました。そしたらなんと、ホタテのエキスが出てきてしまうことが判明したんです。（笑）

実は今、サイズ違いで販売している「コネコカップ」は「ネコカップ」では大きすぎて、こんなに食べたら太ってしまうと思い開発したものなんです。コネコカップは約お茶碗1杯分（150～200g）で、ちょうどいいんですよね。

本当にさまざまな使い道がありますよね。そうしたなかで僕がすごいと感じたのが、誰がどんな素材を用いても「ネコ」に見えるということです。目もひげもないのに、遠くからみてもネコだとわかる。森井さんの頭の中にいるネコの形が見た人全員の共通認識になっているのが、すごいことだと思うんですよね。
あと、僕はどちらかと言えばイヌ派なんです（笑）。ネコがいても、どうせ嫌われてしまうからと思って近づかない。でも、「ネコカップ」を森井さんに提案されてから「ネコって可愛いな」と思うようになりました。