

みつき美希
あなたとよむ短歌 vol.67 テーマ詠「熱」結果発表
- 柴田葵のコメント
グイグイと泳ぎ、力強く跳ねることもできるイルカの体には、つややかな生命力を感じます。幼い子どものパワフルなイメージにぴったりですね。しかし発熱をした子どもは、まるで「泳ぎかたわすれたイルカのよう」にぐったりと横たえている。比喩が秀逸です。 「泳ぎかた/わすれたイルカ/のように子は」と、2・3句めが句跨りのような連結になっています。そのため、上句を一気に読ませ、その「長さ」がにゅーんと伸びた子どもの寝姿を想起させます。子どもって寝ていると不思議と大きく見えるんですよね。静かに寝ているからこそ気がつく、子どもの身長、重さ、大きさも表現されています。
このコンテストの結果発表
